※日経エンタテインメント! 2024年1月号の記事を再構成
2023年のエンタテインメントをランキングで振り返る。最初に取り上げるのは「音楽」。22年に引き続き、1位の『アイドル』、4位の『KICK BACK』、5位の『第ゼロ感』など、アニメ関連曲がチャート上位に多数入った。CDセールスでは女子アイドルたちが復権、K-POP勢も伸びている。
CDセールスやストリーミングといった複数指標からなる「Billboard JAPAN HOT100」の年間ランキングで1位に輝いたのは、YOASOBIの『アイドル』。アニメ『【推しの子】』のオープニング主題歌で、史上最速の5億回突破となったストリーミングをはじめ、ラジオ、ダウンロード、ミュージックビデオの4部門で年間1位、週間でも歴代最長となる21週連続1位と圧倒的な数字を記録した。
なお、2020年代の総合1位を見ると、20年から順にYOASOBI『夜に駆ける』、優里『ドライフラワー』、Aimer『残響散歌』と、前年末に発表された楽曲が続いてきた。しかし、『アイドル』は23年4月リリースの楽曲で、前年末から週間1位を合計13週間獲得した、2位のOfficial髭男dism『Subtitle』を抑えた格好だ。
トップ10内のアニメ関連曲は、他にも4位の米津玄師『KICK BACK』(『チェンソーマン』)、5位の10-FEET『第ゼロ感』(映画『THE FIRST SLAM DUNK』)、7位のスピッツ『美しい鰭』(映画『名探偵コナン 黒鉄の魚影サブマリン』)、8位のAdo『新時代』(映画『ONE PIECE FILM RED』』)と22年の3作から5作に増加している。
3位は、男性シンガーソングライターVaundyの『怪獣の花唄』。20年リリースのロングヒット曲で、22年末の『NHK紅白歌合戦』で歌唱されたことで、ストリーミングが急上昇し累計3億回を突破、カラオケでは年間1位となった。
6位は、Mrs. GREEN APPLEの『ダンスホール』。他にも19位に『ケセラセラ』、20位に『青と夏』とトップ20内3曲は全アーティストの中で最多。トップ40内まで見ても22位に『Soranji』、38位に『Magic』と、こちらも最多の5作が入る。
10位に入ったのは、なとりの『Overdose』。TikTokで数々の音源をショート動画で投稿し、その中から人気楽曲をフル尺で制作するという令和的なスタイルのアーティストだ。
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