プロ野球 西武 無期限処分中の山川穂高が国内に限ったFA権行使

プロ野球 西武は、知人女性をめぐる一連の問題で球団から無期限の公式試合出場停止の処分を受けている山川穂高選手が国内に限ったFA=フリーエージェントの権利を行使したことを明らかにしました。

山川選手は当初、1軍の登録日数がFAの権利取得の条件を満たしていませんでしたが、けがで登録を外れた期間が特例措置で加算されて、国内に限ったFAの権利を新たに取得し、球団は、FA宣言できる期間の最終日となる14日に山川選手がFA権を行使したと発表しました。

プロ10年目、31歳の山川選手は、これまでにホームラン王を3回、打点王を1回獲得している強打者で、ことしのWBC=ワールド・ベースボール・クラシックにも出場し、日本の優勝に貢献しました。

しかし、知人女性をめぐる一連の問題で、9月に球団から無期限の公式試合出場停止の処分を受けていて、今回、FA権を行使するかどうか注目されていました。

山川選手は、球団を通じて「FA宣言により西武以外の球団の考えを聞いた上で、残留か移籍の判断をさせて頂くことは、新たな野球人生へと歩ませて頂きたいという私の一方的な願い、自分本位な意思のように聞こえてしまうであろうことも重々承知している」とコメントしました。

そのうえで、「宣言させて頂くことで、何より、私自身のこれからの野球人生に対して、重い責任を持ち続けることの覚悟であることをどうか少しでもご理解いただけたら幸いだ」としています。

FA宣言した選手は、16日から所属球団を含めた各球団と交渉できるようになります。

西武球団本部長「これからも当然話し合いはしていく」

山川選手がフリーエージェントの権利を行使したことについて、プロ野球 西武の飯田光男球団本部長は報道陣の取材に対し、「本人もきょうまでいろいろ考えた結果の判断と受け止めている。これからも当然話し合いはしていく」と述べ、残留に向けた交渉を続ける考えを示しました。

7人がFA権行使

プロ野球でFA=フリーエージェントの権利を宣言できる期間は14日までで、7人が権利を行使しました。

【海外を含めたFA権行使 2人】
▽楽天の松井裕樹投手
▽ロッテの田村龍弘選手

松井投手は大リーグへの移籍を希望する一方、田村選手はロッテへの残留がすでに決まっています。

【国内に限ったFA権行使 5人】
▽オリックスの山崎福也投手
▽西武の平井克典投手
▽DeNAの石田健大投手
▽広島の西川龍馬選手
▽西武の山川穂高選手

平井投手は残留を基本線としています。

一方、
▽日本ハムの加藤貴之投手と
▽ヤクルトの田口麗斗投手らは、
権利を行使せずに残留しました。

FA宣言した選手は、16日から所属球団を含めた各球団と交渉できます。