チャプターあらすじを読む
オープニング
ないようを読む

オープニングタイトル

scene 01粉ひき小屋とロバとねこ
ないようを読む

ある日、粉屋(こなや)の主人(しゅじん)がしにました。のこされた三人息子(むすこ)への財産(ざいさん)は、粉ひき小屋と、ロバと、ねこだけ。上の息子は、粉ひき小屋を自分(じぶん)のものに。まん中の息子は、ロバを自分のものに。そして末(すえ)の息子は、そう、のこりもののねこを手にしました。〔語り:近藤公園(こんどう・こうえん)さん〕

scene 02ねこがしゃべりだした
ないようを読む

「あーぁ。兄さんたちはいいよなぁ。ねこなんて、その肉(にく)をやいてたべたら、のこった毛(け)でえりまきをつくって、それでおしまい。ぼくはそのまま、おなかをすかせてしんじゃうだけだ」。すると、ねこがしゃべりだしました。「ご主人(しゅじん)さま、ここはわたしにおまかせを。ふくろを一つと、長(なが)ぐつを用意(ようい)してください。なあに、心配(しんぱい)ご無用(むよう)。そうすりゃ、すべてうまくいきますよ」。おどろいた末(すえ)っ子でしたが、ならばとおもい、ねこのいうとおりにしてみることにしました。

scene 03ふくろでウサギをつかまえる
ないようを読む

もらった長(なが)ぐつをはき、ふくろにはウサギをつかまえるためのごちそうを入れて、ねこは森へと出かけました。「ウサギさん、いらっしゃい」。ねこは、ふくろのそばにねころがり、しんだふりをしてウサギをまちました。そして…、「それっ!」。みごとにウサギをつかまえました。えもののウサギをもって、ねこは王さまの御殿(ごてん)へと出かけていきました。

scene 04「カラバ侯爵さまからのおくりものです」
ないようを読む

「王さま。このウサギは、わたしの主人(しゅじん)であるカラバ侯爵(こうしゃく)さまからのおくりものでございます」。「これはみごとなウサギじゃ。ご主人によろしくいってくれたまえ」。ねこは、うまくいったぞと、ひげをなでました。それからねこは、何度(なんど)も何度もおくりものをお城(しろ)にとどけました。そのたびに、「カラバ侯爵さまからのおくりものでございます」とつたえました。

scene 05王さまとおひめさまが川へあそびに
ないようを読む

ある日のこと。王さまがうつくしいおひめさまをつれて川へあそびにくることになりました。「ご主人(しゅじん)さま! いますぐはだかになって川に入ってください。わるいようにはしませんから」。ねこは、むりやり服(ふく)をぬがせてご主人さまを川に入れました。ザッブーン! そこへ王さまがやってきました。「王さま~、たすけてください! カラバ侯爵(こうしゃく)さまがわるものにおそわれて、みぐるみはがされた~!」。ねこがそうさけぶと、「いますぐカラバ侯爵を川からおたすけしろ!」と王さまがいいました。

scene 06おひめさまに気に入られた
ないようを読む

王さまがくれた、とっておきの服(ふく)をきると、末(すえ)っ子はとてもりっぱに見えました。「王さま、ご親切(しんせつ)にありがとうございました。そしておひめさま、わたしはカラバ侯爵(こうしゃく)ともうします」。おひめさまは末っ子を気に入ったようです。「ねえ、お父さま。侯爵さまといっしょに、馬車(ばしゃ)でおさんぽいたしましょ」。ねこは、うまくいったぞと、ひげをなでました。

scene 07百姓たちの畑へ先まわり
ないようを読む

ねこは先まわりして、百姓(ひゃくしょう)たちの畑(はたけ)へとむかいました。そしていいました。「おまえたち。もし、この土地(とち)がだれのものかときかれたら、カラバ侯爵(こうしゃく)さまの土地だとこたえるんだぞ。さもないと、ひき肉(にく)にしてくっちまうからな!」。そこへ王さまがやってきました。「つかぬことをきくが、この土地はだれのものかな」。王さまがそうきくと、百姓たちは「カラバ侯爵さまのものでございます」とこたえました。「おぉ、すばらしい」。

scene 08人くい巨人のお城へ先まわり
ないようを読む

ねこはまた先まわりして、人くい巨人(きょじん)、ガルガンチュアの城(しろ)へとむかいました。「ガルガンチュアさま、わたしはカラバ侯爵(こうしゃく)さまのねこです。一度(いちど)ごあいさつにあがりたいとおもっておりました」。すると、「ふん。いいぞ、ねこ。なにかわたしに用事(ようじ)があるかな?」と人くい巨人。「あなたさまはどんな動物(どうぶつ)にもすがたをかえられるとききました」とねこがいうと、「そのとおり。ほらっ!」。人くい巨人は、たちまち大きなライオンにすがたをかえました。「ガオーッ」。

scene 09すがたをねずみにかえさせて…
ないようを読む

「ああ、こわい! でも、あなたは体(からだ)が大きいから、大きなものにすがたをかえるのはかんたんですよね」。すると人くい巨人(きょじん)は、「ちっぽけなものでもなれるぞ」といいます。「ねずみみたいに小さなものになるのは、むりでしょう?」といって、ねこはひげをさすりました。「オレをばかにするのか。見ろ!」。そういうと人くい巨人はねずみにすがたをかえてチョロチョロはしり出しました。「いまだ! ニャアーッ」。ねこはねずみにとびかかり、ごっくんとのみこんでしまいました。そこへ馬車(ばしゃ)がちかづいてくる音がします。「おっとっとっと。お出ましだ」。

scene 10「むすめのむこになってくれはしないか」
ないようを読む

「おかえりなさい、ご主人(しゅじん)さま。そして王さま、おひめさま、カラバ侯爵(こうしゃく)さまのお城(しろ)へようこそ」。王さまとおひめさまは、お城のりっぱなことにおどろきました。「お父さま、カラバ侯爵さまって、ほんとすてきなお方(かた)」。末(すえ)っ子はおひめさまの手をとって、王さまとともにお城に入りました。そこで王さまは、「どうだい侯爵。むすめのむこになってくれはしないか」といいました。「はい、王さま。よろこんでおうけします」。というわけで、ねこをもらった末っ子と、そのねこは、しあわせにくらしましたとさ。めでたし、めでたし。

おはなしのくに
長ぐつをはいたねこ
作者: ペロー童話集 語り:近藤公園

クリップ

教材きょうざい資料しりょう

教材・資料(先生向け)

配信はいしんリスト

今年度こんねんど放送ほうそう

その放送ほうそう