自民党総裁選巡り「小石河」の動向に注目…前回は河野氏支持で協力

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 自民党総裁選を巡り、いずれもポスト岸田候補として知名度の高い河野デジタル相と石破茂・元幹事長、小泉進次郎・元環境相の動向に注目が集まっている。石破、小泉両氏は2021年の前回総裁選では河野氏支持で協力したが、「小石河連合」再結成の見通しは不透明だ。

河野氏・支持固め強化 石破氏・勉強会を再開 小泉氏・菅氏と接近か

一枚岩望めず

 河野氏は9日の閣議後記者会見で総裁選に出馬する考えがあるかどうかを問われ、「当面はしっかり、自分がやるべき仕事をやっていきたい」と述べ、否定はしなかった。

 同日夜には、自身が所属する麻生派を率いる麻生副総裁と東京都内のイタリア料理店で会食した。総裁選へ向け、麻生氏の考えを探ったとみられる。

 麻生氏は9月に総裁任期を迎え、再選を目指している岸田首相の「後ろ盾」となっており、かねて河野氏の出馬に慎重な立場とされる。派内には、河野氏への評価が厳しいベテランもおり、河野氏支援で一枚岩となることは現状では望めないのが実情だ。

無派閥が活発

 首相が派閥の政治資金規正法違反事件を受け、派閥解消を打ち出したことで、総裁選に向けた情勢は複雑化している。政策集団として活動を継続する麻生派と茂木派を除き、派閥に依拠した多数派工作は表立って行いにくくなり、発信力のある無派閥議員が台風の目になるとみる向きもある。

 無派閥議員の動きは活発になっている。石破氏は今月下旬、自らを中心とするグループ「水月会」の勉強会を再開させる予定だ。高市経済安全保障相も8日、党内の保守系議員でつくる「保守団結の会」の会合で講演した。

 河野、石破両氏は5日夜、都内の日本料理店で会食した。総裁選を巡って意見を交わしたが、結論は出なかったという。河野氏には「小石河連合を再び」との思惑があるとみられるが、石破氏も出馬に意欲があり、河野氏からの協力取りつけを模索しているとされる。河野氏は石破氏に近づき、脱派閥色を強めれば、麻生派内の反発を招くというジレンマを抱えている。

前首相の影響

 河野氏と関係の近い菅前首相の出方も情勢に影響を与えそうだ。

 一般のドライバーが自家用車を使い有料で客を運ぶ「ライドシェア」の導入実現では、河野、小泉、菅3氏の「神奈川県選出トリオ」が固い連携を見せた。

 しかし、派閥解消が持論の菅氏は河野氏が麻生派にとどまっていることを快く思っていないとされ、「最近は総裁候補として河野氏よりも小泉氏に傾いている」との見方も出ている。

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5023118 0 政治 2024/02/10 05:00:00 2024/02/10 23:44:13 2024/02/10 23:44:13 https://www.yomiuri.co.jp/media/2024/02/20240209-OYT1I50170-T.jpg?type=thumbnail

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