全長116メートル。長さ日本一の8連アーチの石橋
青の洞門近くにある長さ日本一の石橋「耶馬渓橋」は、長崎県に多い石積み方式で造られたため、別名“オランダ橋”とも呼ばれている。耶馬渓橋は大正9年(1920)から12年間の年月をかけて架橋され、全長116メートル、8連の美しいアーチを描く国内唯一の石橋となった。昭和56年(1981)には県の有形文化財に指定され、日本百名橋の一つに数えられている。
本耶馬渓町には、耶馬渓橋のほかに「馬溪橋」と「羅漢寺橋」という石橋がある。馬溪橋は5連の石造アーチ橋で中津市の有形文化財に指定されており、羅漢寺橋は橋長89メートルの長大な石造3連アーチ橋で大分県の有形文化財に指定されている。
これら三つの石橋は“耶馬渓三橋”と呼ばれており、どの石橋も数多くの災害や水害を受けながら、地元の住民が何度も修復を繰り返して守り続けた歴史ある石橋だ。緑の山々の中を流れる川に架かる石橋を眺めていると、耶馬溪の自然の重みを感じられる。