立川志らく 「大嫌いだった」師匠・談志さんの印象が一変した出来事…野次る客に「帰ってくれ」

[ 2021年4月24日 12:38 ]

落語家の立川志らく
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 落語家の立川志らく(57)が24日、ニッポン放送「ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回」(土曜前11・00)にゲスト出演し、師匠の故・立川談志さんとの出会いや思い出を語った。

 志らくは日大芸術学部の落語研究会出身。もともと本格的な落語が好きで、金原亭馬生さんに弟子入りを望んでいたが、馬生さんが82年に死去したため、夢に終わった。葬儀に出席後、たまたま立ち寄った寄席に出てきたのが、談志さんだったという。

 当時、テレビにも出ていた談志さんについて、志らくは「タレントのイメージがあったから、大嫌いだった。口は悪いし、怖いし」と、良い印象はなかったという。ところが、寄席を見てイメージは一変した。「『談志の落語でもいいや』と思って入ったら、案の定、落語をやらないんですよ。ずっと馬生師匠の思い出話で。笑いも何もない」。しびれを切らした客が「落語やれ!」と野次ったところ、談志さんは「金返すから帰ってくれ。今日は落語やる気分じゃねえんだ」と悲しそうな顔をしたという。談志さんの思いに心を揺さぶられた志らくは、「それがかっこ良すぎて。この人の(落語)を聞こう」と、一気に好きな落語家になったことを明かした。

 当時の談志さんは、落語協会から脱退して立川流を創設。志らくは「一番好きだけど、お金(上納金)は取られるし、怖いし、寄席には出られないし」と思っていたが、思わぬ運命が談志さんとの間を引き寄せたという。大学の落研の先輩で、放送作家の高田文夫氏(72)に気に入られ、弟子入りしたい師匠を聞かれたところ、「一番好きな人の名前を言おうと、反射神経で『談志』って出たんだね」と答えたことを明かした。

 高田とともに談志さんを訪ねたところ、談志さんは「高田が『才能ある』って言うんだったら、そこに置いとけ」と返事をしたという。モノ扱いされた志らくは「“置き配”みたいな」と笑いつつ、「それが談志との初めて(の出会い)でした」と振り返っていた。

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2021年4月24日のニュース