シンガー・ソングライター、南こうせつ(70)が11日、今年で28回目となる恒例ライブ「GREEN PARADISE」を東京・日比谷野外音楽堂で開催した。親交のある世良公則(63)、松下奈緒(34)ら豪華アーティストと共演。アンコールでは、同じ九州出身のシンガー・ソングライター、長渕剛(62)がサプライズで登場して盛り上げた。
東京の最高気温は28・3度と今年一番の暑さを記録。新緑に包まれた熱気ムンムンの野音に長渕のシャウトが響いた。
南も知らないサプライズだった。アンコールの2曲目前、関係者が駆け寄りステージ上の南に耳打ち。一瞬、驚きの表情を浮かべた南が「今、飛び込みで来たヤツがいる…。長渕剛!」と紹介すると、約3000人から大歓声がわき起こった。
野音といえば、4日に開催された忌野清志郎さん(享年58)の音楽フェスに木村拓哉(46)がサプライズ出演。相次ぐ大物の登場に会場は大盛り上がりだ。
南と長渕は、かつて同じ所属事務所だった。先輩の南は大分県、後輩の長渕は鹿児島県と同じ九州出身のつながりで親交を深めた。
長渕はデビュー翌年の1978年、ニッポン放送「南こうせつのオールナイトニッポン」で「裸一貫ギターで勝負」のコーナーを担当。ラジオから流れる歌声が注目を集め、メジャーになるきっかけをつかんだ。
「こうせつ先輩には…」と感謝の気持ちを込めて切り出した長渕は、南の公演で約60カ所を回り前座を務めた日々を懐古。「こうせつは優しくて懐が深かった。私はこうせつのファンの方々にも育てられましたし、今日は来ないわけにはいかなかった」と力を込めた。