【北京=三塚聖平】中国で26日、2月中旬の春節(旧正月)に合わせた帰省や旅行のための特別輸送態勢「春運」が始まった。政府は3月5日までに地域をまたいで移動する人が過去最大の延べ90億人に上ると予測。新型コロナウイルス禍前を上回る見通しだ。厳格な感染症対策が終わり、春節名物の大移動が本格的に回復するとみられる。
春節の前後は、中国人の多くが帰省したり、家族と旅行したりするのが一般的だ。中国では今年の春節休暇は2月10日から17日までで、その前後40日間は政府主導で特別輸送態勢をとっている。
26日昼、北京駅では大きな荷物を持った帰省客らでにぎわっていた。吉林省長春市に帰る女性は「今年は特に混雑しているので切符を早めに買った。久々に実家に帰り、子供と会うことができる」と笑顔を見せた。