岸田文雄首相の自民党総裁任期は9月までで、それに伴い総裁選が行われる。内閣支持率は約2割の危険水域だが、首相に代わり本命といえる候補は現れていない。総裁レースは混沌としている。
首相は再選に意欲か
「皆さん(議員)や全国の党員と力を合わせて困難、国難を乗り越えていきたい」
5日の自民の新年仕事始め式。首相は安倍派(清和政策研究会)など派閥のパーティー収入不記載事件や能登半島地震に言及した上で、こう述べた。
続いて関口昌一参院議員会長が「参院自民は一丸となって岸田総裁を支える」と強調した。
政権を直撃した収入不記載事件は、首相への追い風になる可能性がある。レームダック(死に体)といわれた首相に政治改革という使命を与えたからだ。ポスト岸田候補たちも「今焦って動き、火中の栗を拾う必要はないと考えている」(自民関係者)。