関学大、官民連携の起業支援施設 25年に供用開始
関西学院大学は神戸三田キャンパス(兵庫県三田市)近隣に起業支援を目的とした複合施設を建設する。兵庫県や三田市、地元企業などと連携し、学生の起業や地元産業の育成を支援する。2021年中に兵庫県から建設用地を取得する見通しで、施設には学生寮を併設し25年の供用開始を目指す。
同施設には、学生への起業支援、県内中小企業へのデジタルトランスフォーメーション(DX)支援、学生や企業に対する人工知能(AI)などのIT(情報技術)教育といった機能を整備する考え。具体的な内容は今後の協議でつめる。
神戸三田キャンパスは同大学の中でも理系学生が多く集まる。20年6月にはキャンプ用品大手のスノーピークと包括連携協定を締結し、4月にはキャンパス内に理系学生のビジネスマインドを醸成するためのカフェ「BiZCAFE」を開くなど、これまでも学生がビジネスについて学べる環境づくりに注力してきた経緯がある。施設を開き、さらに強化していきたい考えだ。
施設には学生寮も併設する。1995年に開設した同キャンパスの在籍学生数は今や約6000人に達するが、近隣では学生数の急増に対して学生用マンションの供給が追いついていない。学生寮の建設で学生の住居需要にこたえる。
施設は大学南側の約1.8㌶の県有地に建設する。21年中をめどに兵庫県企業庁から買い取る見通しだ。県や市は同地区の活性化、若年層の定住促進、地域に貢献する人材の育成などを期待する。近隣住民への説明などを経て着工する予定だ。
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