衆院の過半数とは 首相指名や予算案可決が可能
きょうのことば
▼衆院の過半数 衆院選の勝敗ラインで定数465の過半数である233議席は最重要の指標となる。衆院選後の特別国会は衆参両院で国会議員の中から首相を選出する。過半数を握った政党が事実上、首相を決めることができる。参院が異なる指名をした場合でも、憲法の規定に基づいて最終的には衆院の指名が優先される。
過半数を持たない政党は他党と連立政権を組むことがある。自民党は野党だった1994年、社会党の村山富市委員長を首相に指名して連立を組むことで政権に復帰した。予算案や条約を巡り衆参両院が異なる判断をした場合も、衆院の議決が優越する。
衆院選を巡る指標としては全委員会で委員長ポストを独占し、委員の過半数を確保する「絶対安定多数(261議席)」などもある。法案や予算案を審議するうえで安定的な国会運営が可能になる。定数の3分の2にあたる310議席は憲法改正の発議や参院で否決された法案の再可決に必要な議席として重視される。