長期金利とは 10年物国債が指標、景気映しやすく
きょうのことば
▼長期金利 1年超の長期間で貸し借りをする際の金利。10年物国債の金利が代表的な指標とされている。景気の先行きに懸念が強まると、金利を下げなければお金を借りようとする企業や個人が減るため、国債などの債券の金利に低下圧力がかかる。国債は株などより価格の変動幅が小さく、景気後退時には買われやすい。債券価格の上昇による金利低下も起こる。
足元では米国が好調な経済を背景に、政策金利を引き上げてきた。償還までの期間が1年以下の短期金利は、政策金利と連動しやすく、金利の低下余地は長期金利よりも小さい。景気の動きを映しやすい長期金利は低下しており、米国では長短の利回り差が縮まっている。通常は長期金利が短期金利を下回ると景気後退のサインとされる。
長期金利と短期金利の利回り差の縮小は、銀行などの金融機関の収益減につながることが多い。銀行は短期金利を元に資金を調達する一方、長期金利などを指標に資金を運用するため、利ざやの縮小につながる。
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