福島県警双葉署は１１日、津波による行方不明者の捜索を富岡、浪江両町の沿岸部で繰り広げた。約８０人が不明者の手掛かりを見つけようと活動した。

　富岡町仏浜の海岸では同署や県警本部災害対策課特別警ら隊、海上保安庁、双葉地方広域消防本部などから約４０人が参加し、警杖（けいじょう）やレーキで懸命に砂浜をかき分けた。震災発生時刻の午後２時４６分には手を止め、全員で海に向かって黙とうをささげた。

　千葉県警から特別出向している特別警ら隊の吉田卓巡査部長（３６）は「手掛かりを見つけてご家族のもとに返したい」と話した。

　開始に先立ち、富岡漁港駐車場で行った集結式では水野由基副署長が「１人でも多くの不明者を見つけてほしい」と訓示した。

　福島県内では１９６人が行方不明となっている。１１日はいわき南署も不明者を捜索した。