歴史と伝統を誇る日本体育大学の新拠点となり、スポーツを文化として幅広く捉えた「体育・スポーツの総合大学」にふさわしいキャンパスを目指した。フレキシブルで多様なニーズに対応可能な教育研究棟と、17室の種目別体育室を1棟にまとめたスポーツ棟を、グラウンドを囲むようにL字形に配置したキャンパスである。教育研究棟ではグラウンドに面した3層吹き抜けの半屋外スペース「キャンパスガレリア」をリニアに配し、日常のアメニティーやコミュニケーションの要の場とした。スポーツ棟は3層に重層させ、自然換気による快適な運動環境を保ち、空調時には地下ピットを利用したクールピットによる地中熱を活用して省エネを図っている。
また、建物ボリュームの分節化や高層部のセットバックなどにより、周辺への圧迫感を軽減し、憩いの場となる散策路や広場を設け、地域における人々とのコミュニケーションも誘発する、緑豊かで開かれたまちなかキャンパスを実現した。