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トヨタ、EV電池に7300億円投資 姫路など日米5工場に

2022.09.01
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トヨタ自動車の電気自動車向け電池生産能力を増強するプライムプラネットエナジー&ソリューションズが入る工場=姫路市飾磨区妻鹿日田町

トヨタ自動車の電気自動車向け電池生産能力を増強するプライムプラネットエナジー&ソリューションズが入る工場=姫路市飾磨区妻鹿日田町

プライムプラネットエナジー&ソリューションズが生産している車載用電池(同社提供)

プライムプラネットエナジー&ソリューションズが生産している車載用電池(同社提供)

 トヨタ自動車は31日、電気自動車(EV)向け電池生産に日米で最大7300億円を投資すると発表した。2024~26年の生産開始を目指す。脱炭素に向け、EVは需要が拡大しており、今回の投資で最大40ギガワット時の年間生産能力の増強を狙う。

 投資先は国内外の5カ所。日本では計約4千億円を充てる。パナソニックホールディングスとの共同出資による子会社「プライムプラネットエナジー&ソリューションズ」(東京)の姫路工場(兵庫県姫路市)、愛知県みよし市にあるトヨタの下山工場と明知工場、静岡県湖西市のトヨタ所有地の4カ所になる。

 姫路では、新たに約7ギガワット時の年間生産能力を拡大し、24年の生産開始を目指す。新たな生産ラインは既存の建屋内に設け、EV用の角形リチウムイオン電池を製造する。約400人を新規雇用し、社内の配置転換を含め、計約600人体制で生産に当たる見込み。

 米国では、トヨタの北米の現地法人と豊田通商が共同で、南部ノースカロライナ州に建設する工場に新たに約3250億円を投じる。

 トヨタの車載電池の年間生産能力は現在6ギガワット時。30年までに280ギガワット時に高める目標を昨年12月に示した。今回の40ギガワット時の拡充はこの計画の一環で、新型EV「bZ4X」で換算すると約56万台分に当たる。