のと鉄道、全線再開 3カ月ぶり、住民ら喜びの声―石川
能登半島地震で被災し、一部区間で運休が続いていた石川県の第三セクター「のと鉄道」が6日、約3カ月ぶりに全線で運行を再開した。通勤・通学の足となっている鉄道の再開に、地元住民からは喜びの声が上がった。
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再開されたのは、能登中島(七尾市)―穴水(穴水町)間の4駅16.8キロ。当面は通常の8割程度となる上下28本の臨時ダイヤで運行し、一部区間では速度を落として運転する。
穴水駅ではこの日、全線開通を記念して出発式が行われた。のと鉄道の中田哲也社長は「新年度・新学期に間に合った。地域にとっては大きな意味を持つ再開だ」と話した。
午前6時12分、出発進行の合図が出されると、警笛の音が鳴り響き、「がんばろう能登」と書かれた桜色のヘッドマークを付けた始発列車がゆっくりと動きだした。
始発列車を見に来た穴水高3年の片岡日和さん(17)は「友達と七尾に遊びに行きたい。高校最後の思い出づくりがしやすくなり、ありがたい」と笑った。