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創部83年の名門に幕 問われた「連帯責任」―日大アメフト部

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2017年12月の甲子園ボウルで関学大を破り、27年ぶり21度目の優勝を果たして喜ぶ日大の選手たち=甲子園球場

2017年12月の甲子園ボウルで関学大を破り、27年ぶり21度目の優勝を果たして喜ぶ日大の選手たち=甲子園球場

 83年に及ぶ日大アメリカンフットボール部の歴史は、複数の部員が起こした違法薬物事件により閉ざされることになった。2018年の悪質タックル問題に続く不祥事で、大学日本一を決める甲子園ボウルを21度制した名門に、厳しい判断が下された。

日大アメフト部廃部に「衝撃」 ライバル関学大

 日大アメフト部は1940年に創部し、「フェニックス」が愛称。名将として知られた故篠竹幹夫監督が率いた時代は、社会人との日本選手権(ライスボウル)で89年から3連覇を果たすなど黄金期を迎えた。「日本のアメフト界を支えてきた名門。他校の学生の憧れともいえるチームがなくなるのは残念だ」。日本協会の寺田昌弘会長は力なく語った。

 関東学生連盟は、一連の問題を受けて日大に今季の出場停止処分を科していた。原因究明や再発防止策を十分に盛り込んだ報告書を提出すれば、来季は公式戦参加を認める方針だった。広田慶理事長は「いつの日かフィールドに戻ってくることを待っている」と強調し、事件に関与していない部員の復帰を望んでいた。

 甲子園ボウルで30度日大と対戦してきた関学大の小野宏ディレクターはライバルの廃部の方針を受けてコメントを出し、「問題の事案に関わっていない学生までもが連帯責任のようにして結果的に罰を受け、活躍の場を奪われることについて疑問を感じる。本当に胸が痛む」と訴えた。日大は、廃部決定後も学生へのきめ細かい配慮が求められる。

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