役所情報
省庁のしくみ 省庁の役職/ホームメイト
各省庁の中には多数の役職が細分化され存在しています。その役職は各省庁で異なり、さらには時代とともに変化、見直しがされています。
国会議員と国家公務員で構成
省庁のトップは大臣です。その次に副大臣、大臣政務官と続きます。大臣は民間人でも任務可能ですが、ここまでの役職は国会議員で構成されています。その下の事務次官からは国家公務員で構成され、試験で採用された公務員の最終役職とも言えます。
その国家公務員のトップである事務次官になるには、決まった役職はなく、各省庁でばらばらです。経済産業省であれば経済産業局長から事務次官になるケースが多くなっていますが、特許庁長官や他の役職から事務次官に昇進することもあります。逆に、財務審議官や内閣府審議官、外局の長官のように、役職や給与などがナンバー2であったとしても、職務の系統や関係性から事務次官には昇進できない役職もあります。さらには、国会議員や公務員OBが介入してくることもあるので、確実に事務次官に昇進できる役職はありません。
役職の序列
前役職を記述すると膨大になるため、一部抜粋しています。各省庁で異なるため例外もあります。
- ①内閣総理大臣
- ②大臣
- ③副大臣
- ④大臣政務官
- ⑤事務次官(国家公務員のトップ。公務員試験で採用された公務員が昇進できる最終役職であることが多いが、外局の場合は警察庁長官などもある。)
- ⑥外局長官
- ⑦官房長(大臣官房のトップ。人事や予算、国会業務などを担当。)
- ⑧局長(局を統括。局長のスタッフとして審議官がいる。)
- ⑨部長(局の下に部があることが多いが、ない場合もある)、審議官
- ⑩局次長
- ⑪課長(ここまでの役職は国家公務員総合職試験採用者であれば、40代で昇進することが多い。)
- ⑫課長補佐(国家公務員総合職試験採用者であれば、30代で昇進することが多い。)
- ⑬室長
- ⑭企画官、専門官
- ⑮係長
- ⑯主任
省庁における内閣総理大臣の役割
省庁の職務内容は、内閣にある行政権を各省庁で分担して担当していることになっています。そのため行政の最高責任は内閣にあるため、内閣総理大臣は行政の最高責任者と言えます。実際、各省庁のトップである大臣を自由に選ぶことができるのは、内閣総理大臣だけです。内閣を形成する各大臣を選択・指名するのが内閣総理大臣ですが、同時に各省庁のトップの役職を選定するという重要な役割を担っているのです。
事務官と技官
役職とは少し異なりますが、国家公務員は事務官と技官に大別することができます。役職以前の身分の話で、もし名乗るとしたら「事務官の○○係長」「技官の○○課長補佐」となります。
- 事務官
- 予算や法律、制度を作る総合職。ゼネラリスト。各省庁で毎年使用できる予算は決まっているので、その配分を考え、決定します。制度や法令を作成し各部署が円滑に仕事を進めることができるように調整します。
- 技官
- 医学や薬学、建設、農業、教育などの専門分野を担当する専門家。エキスパート。深い専門知識を持ち、ときには独立行政法人などの研究所で研究を行なうこともあります。