記事に移動

【詳細リポート】SEVENTEEN、ユネスコの特別セッションでスピーチを披露

K-Popアーティストとして初めて特別セッションに招かれたSEVENTEEN。実体験を交えた熱いスピーチで世界中にメッセージを発信した。

By
seventeen group members pose prior to their show, in paris, tuesday, nov14, 2023 south korean k pop group seventeen was invited to perform a show during the unesco youth forum, inside unesco headquarters in paris ap photo lewis joly
Lewis Joly//Aflo

現地時間11月14日(火)、フランスのパリにあるユネスコ(国連教育科学文化機関)本部で開催されたユネスコ・ユースフォーラム。特別セッションにSEVENTEENが出演した。K-Popのアーティストがこの特別セッションに招かれるのは今回が初。大役を担ったEVENTEENは教育の重要性をアピールすると同時に若者たちに向けて、共に支え合い一緒に成長していく大切さ、夢をもつ意味を自らの体験を交えつつ語った。

残念ながら今回、ケガでエスクプスは欠席。でもウジがメンバー1人1人に対する感謝の言葉を語る場面もあり、13人でここまで歩んできたことが随所に感じられるスピーチとなった。観客からメンバーに対する声援が飛ぶシーンもちらほらあったが、彼らが真剣に語る様子に引き込まれじっと言葉に聞き入る部分がほとんど。感動のスピーチをリポートする。

seventeen
Aflo

最初に壇上に立ったのはスングァン。彼らを招いたユネスコやゲストたち、会場に集まったファン、さらにオンラインで見守るファンにもお礼を言った後、語り始めた。「世界中の若者を代表して、私たちの世代の夢と挑戦、そして希望と未来を語る機会を与えていただき、ありがとうございます 。私たちのストーリーが皆さんと社会の変化を作り出す旅に共感と響きをもたらしてくれることを願っています」。

そして彼は故郷の済州島を紹介。「みなさん、済州島をご存知ですか? 私は今日、私が生まれ育った済州島から話を始めようと思います。済州島はユネスコから2002年に生物圏保全地域に、2007年には世界自然遺産に指定されました。また2010年にユネスコは済州を世界地質公園にも認定しました。ユネスコが1つの地域をこの3つに同時に指定したのは、済州島が世界初だそうです。私はソウルからは遠く離れた、この美しい島で自分の夢を育みました」。

a group of men sitting in chairs
Aflo

「それはもっと大きな世界に進み、いつか多くのファンの前で公演するという夢、まさにK-POPスターになる夢でした。済州島の海や丘を歩きながら、私は友達とお互いの夢を語り合いました。夢を語りあえばあうほど、私の胸はこの夢を必ずかなえなくてはならないという熱い気持ちでいっぱいになりました。ユネスコが指定した世界自然文化遺産という島で未来を夢見ていた小さな少年は、今日こうしてユネスコ本部に立っているのです。世界の若者たちに今日の自然の大切さ、未来のために流す汗の価値、そして教育の大切さを夢に一歩ずつ近づいてきた私たちの経験談を共有したいと思います」。そしてジュンにバトンタッチした。

seventeen
Aflo

ジュンは「スングァンが済州島で走り回っていたとき、私は深圳で子ども時代を過ごしていました」と回想。メンバーは出身地も生まれ育った場所も遠く離れていることから「彼らと一緒に努力し、一緒に成長する友達になるとは想像もしていませんでした」と話し始めた。「2012年のある日、メンバーと初めて会ったときのことを今も鮮明に覚えています。私たちは出身も言葉も違いましたが、同じ夢を分かち合っていました。自分がとても才能のある人たちに囲まれていることはわかりました」。ここで会場のスライドにはバーノンの若かりし日の写真が映しだされた。観客からは歓声が。「彼があまりにもかっこいいので私は口をぽかんと開けて立ち尽くしてしまいました。ホシの目には素晴らしいカリスマが宿っていました。子役出身の私にはとても新鮮なものでした」。

ADの後に記事が続きます
a group of men sitting on a stage
Aflo

「私は自分がこの挑戦に応えられるだろうか、自分がチームの足を引っ張るのではないかと心配でした。当時の私は韓国語も話せず、言葉の壁が大きな問題になりました。でもメンバーはみんな私を応援してくれました。言葉はうまく通じませんでしたがメンバーはみんなジェスチャーと表情で私とコミュニケーションを取ろうとしてくれました。だから私は一生懸命韓国語を勉強しました。友達ともっとスムーズに話したかったから。2012年に出会ってから、私はこう信じて日々すべてのことにとりくんできました。『みんなと一緒なら失敗は怖くない。1人ではできないけれど、みんなと一緒ならできる。私たちは夢を分かち合っている』と」。

a couple of men holding microphones
Aflo

「その後、他のメンバーも同じように感じていたことを知りました。私たちはお互いの先生でした。一緒に練習し、一緒に生み出し、一緒により良い自分になっていく。私たち1人1人は完璧ではありません。でも一緒にいれば最高のチーム、SEVENTEENなのです。私たちが今ここにいるのは困難に共に立ち向かい、絶対に諦めなかったからだと信じています。一歩一歩、助け合って歩んできました。そしてこれからも歩んでいきます」。そしてこう締めくくった。「私の故郷にはこういう言葉があります。『世界にいるすべての人は友人だ。そして友人のいるところには信じる心と勇気がある。そしてそれがあれば私たちは必ず困難を乗り越え、明るい未来に向かって進めるだろう』」。

a person standing at a podium
Aflo

次に登場したのはウジ。SEVENTEENとして活動を始めた当初を振り返り「最初から成功を期待されていたわけではありません」と語っている。「むしろ私たちが失敗するだろうという厳しい意見も多くありました。ボーイズバンドで13人は多すぎるという指摘、メンバーの平均年齢が17歳と若過ぎたのでメンバー同士は仲が悪いだろう、彼らだけのオリジナルの音楽を作るのは難しいだろうと疑う声も多かったです。その指摘も的外れではありませんでした。だからこういったことはすべて、このような限界を私たちが一緒に乗り越えられるかどうかという1つの問題に集約されました。私たちは挫折しませんでした。挫折するには若過ぎたのです」。

「夢への情熱は少しも冷めませんでした。 さらに私たちには互いにとって先生であり、サポーターであるメンバーがいました。 成功がすぐに訪れることはありませんでしたが、13人のメンバーと一緒に情熱的に取り組む時間はどんなときでも楽しかったです。メンバーはいつも明るく、笑顔を絶やしませんでした。私たちのスタジオにはいつも『もう少しだけ頑張ろう』というポジティブな言葉が溢れていました」。外部の声ではなく、メンバーの声に集中することで「このメンバーと一緒ならうまくいく」と信じる気持ちが固まっていったと話している。

ADの後に記事が続きます
a man holding a microphone
Aflo

「私たちはアルバムを制作するときメンバー全員の話を盛り込みます」。ミーティングのときにみんなが共感した曲を作っていくと話す。「私たち全員が共感できない音楽は、聞く方もそうだと思います。 メンバーの数が多すぎて意見をまとめるのは簡単ではありませんが、むしろその過程が私たちを1つにしてくれました。ここには170人以上のユネスコ青年フォーラムの代表者がいます。みんなの意見を一つにまとめることがどれほど大変なことかは、ここにいるみなさんもよくご存知だと思います。みんなの意見を受け入れながら、より良い社会を作る方法を見つけるのは決して簡単なことではありません。 しかし、様々な声からより良い解決策が生まれることを私たちは身をもって知っています」。

a couple of men on a stage
Aflo

最後にウジはメンバー全員に感謝の言葉も。「メンバーの長所を誰よりも早く発見し、励ましてくれるエスクプス。暖かい慰めと励ましを惜しまないジョンハン。常に笑顔を絶やさないジョシュア。周囲の人を明るくしてくれるジュン。ステージでは怖いくらいエネルギッシュで情熱的なホシ、メンバーの中で一番思いやりがあって悩みをいつも聞いてくれるウォヌ、徹底していて誠実で勤勉なディエイト、常にポジティブで絶対に不平を言わないミンギュ、いつも笑顔が優しくて親切なドギョム、チームを引っ張ってくれるスングァン、シャープで信条をしっかり持っているバーノン、練習生時代から情熱的に自分を鍛えてきたディノ。みんなに感謝しています」。

a man standing at a podium with a microphone in front of flags
Aflo

続いてマイクの前にはミンギュが登場。「デビュー翌年の2016年に幸せなことがありました。歌手として初めてお金をもらうことができたのです。大きな金額ではなかったけれど、とても嬉しかったです。だからこれを誰かと一緒に分かち合いたいと思いました」。誰かのために使いたいというメンバーのアイデアで、アフリカのタンザニアの子どもたちに自分たちの名前をつけた13頭のヤギをプレゼントしたと明かしている。ヤギのミルクは子どもたちの栄養源になり、また子ヤギが生まれればそれを売って子どもたちの教育費に充てられるとミンギュは紹介している。「タンザニアにヤギを贈ったことを忘れて練習に没頭していたある日、とても感動的なことが起きました。名前も年齢も知らないタンザニアの子どもたちからヤギと一緒に撮った写真と手紙が届いたのです。そこにはこう書かれていました。『自分の夢のためにヤギたちをきちんと育てます』。この言葉を私たちは感慨深く思いました。それは私たちもいつも夢を見てきたからです。ときにお互いがお互いの先生となり、助言者になったのはすべて私たちの夢に一歩一歩近づくためでした」。

ADの後に記事が続きます
a group of men in suits
Aflo

「デビューしてから半年後の2015年12月、ファンの前で初めて単独公演をすることになったとき、観客は800人もいませんでした。デビューアルバムは発売当時、1,400枚しか売れませんでした。でも私たちはタンザニアの子どもたちと同じように夢のために一緒に学び、成長しながら走ってきました。そしてデビュー9年目、今年だけで1,500万枚以上のアルバムを販売するグループに成長しました。観客が800人もいなかった公演を今ではオンラインとオフラインで100万人以上の方々が一緒に楽しんでくれているのです。 私たちはこのタンザニアへの寄付をきっかけに、寄付活動を今も続けています」。デビュー記念日には毎年子どもたちを支援するチャリティ組織や財団に寄付をしていることを明かした。「それはどんな境遇にいても若い世代に夢を失ったり、挫折したりしないでほしいという思いからです。夢を助け合うことは前向きな思い、希望を広めることだと思っています」。

a person standing at a podium with a microphone in front of flags
Aflo

ジョシュアは英語で観客に語りかけた。「2022年8月、私たちはこれまで続けてきた恩返しの新しい章をスタートさせました」。韓国のユネスコ委員会と共に「Going Together」を始めたことを紹介している。「このキャンペーンを通じて私たちは未来を担う若者たちに教育の重要性を認識してもらうことを目指しています。 またこれは教育を通じて成長を支援するキャンペーンでもあります。どのように教育の大切さを認識してもらうか、私たちは多くの時間を費やして考えました。キャンペーンのためにSNSに #Education Can Change というハッシュタグを使って投稿し、教育を巡る対話に参加してくれるよう呼びかけました。そしてミンギュが自らデザインしたオリジナル・キャラクターをモチーフにしたフォントで資金を集めました」。ファンミーティングではキャンペーンブースを設け、寄付金にワールドツアーの利益を加えてマラウイに学校を建設したことを報告した。

a group of men on a stage
Aflo

「これはキャンペーンを応援するために行動を起こしてくれたファン、CARATのみんながいなければできないことでした。ありがとう、CARAT。私たちはみんなを愛しています」。またこのキャンペーンにユネスコ本部が注目し、協力してくれたことに感謝している。「そのおかげで私たちはGoing Togetherを全世界に広げるチャンスを手にできたのです。これからも発展途上国に学校そ建設し、教育インフラを向上させていく計画です。そして教育を巡る対話も続けていくよう努めます」。

ADの後に記事が続きます
a group of people on a stage
Aflo

「私たちはユネスコのアンバサダーとして、現代における重要な課題に対する認識をさらに高めていくことを誓います。私たちはより大きな責任を担い、より多くの地域に働きかけ、より多くのことを成し遂げたいと考えています。 そのために私たちは今日、みなさんとここにいるのです。このユネスコ・ユースフォーラムに参加することで若者の声をより拡大し、未来を形作るために目の前にいる素晴らしい若者たちに発言する権利を与えられることを光栄に思います。私たちは前向きな変化のために連帯することで夢を実現するのがどういうことなのか、すでに経験しています。ユネスコを通じた私たちの行動が、済州島よりもさらに小さな島の子どもたちから世界のあらゆる場所で成長している若者たちまで全員に届くことを祈っています。SEVENTEENがそうであったように教育は私を変えることができます。教育は私の夢を変え、世界を変えることができるのです」。

a person standing at a podium with a microphone in front of flags
Aflo

最後にバーノンがパフォーマンスする楽曲とそこに込められたメッセージを語った。「互いに学び、一緒に成長した私たちがどんな音楽を作り、物語を伝えているのか。大きなメッセージが含まれている歌詞の一部を紹介したいと思います。『World』より“一緒に新しい未来を開こう”。『Dar+ling』より“私はあなたを思いやり、あなたは私を思いやる。私たちは互いが必要とするすべてになれる”。『Headliner』より、小さなアクションでも“これから来るたくさんの明日の勇気を人々に与えられる。私たちは一緒に輝く”。『God of Music』より“出会ったばかりだけれど、私たちは一緒に踊ることができる”。『Together』より“一緒であれば道に迷うことはない。君と僕で真っ直ぐ歩いていける”。今日、私たちの話と歌を聞き、この言葉がより大きな意味を持っていくれることを願っています」。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
SEVENTEEN and Youth: Music performances, messages, and SEVENTEEN’s engagement with youth
SEVENTEEN and Youth: Music performances, messages, and SEVENTEEN’s engagement with youth thumnail
Watch onWatch on YouTube

SEVENTEEN / セブンティーン

airport fashion kpop

【2024年最新】人気韓国アイドル&セレブの空港ファッションを総覧

a group of men standing on a stage with a screen behind them

ファンダムが世界を変える!? ソーシャルムーブメントを巻き起こすK-POPアイドルとファンの関係

ヘアチェン 韓国 メンズ

【ナムジャ編】韓国メンズセレブのヘアチェンジ速報!SEVENTEEN、NCT DREAM、TXT…

dua lipa future nostalgia tour london

デュア・リパとシザ、グラストンベリー・フェスティバルのヘッドライナーに SEVENTEENも出演

ADの後に記事が続きます
ADの後に記事が続きます