▲どうしてもスピードを出したければサーキットなどの走行会に参加するのがオススメ。一般道ではダメ、絶対! ▲どうしてもスピードを出したければサーキットなどの走行会に参加するのがオススメ。一般道ではダメ、絶対!

遊びの本質は4つに分類される

スピード狂なんて言葉があるように、人によってはスピードを出すことでスッとしたり、楽しいと感じたりすることがある。もちろん、法定速度を超えての加速などは危険な行為なので控えてほしいのだが、一方でスピードを出すことで楽しみを感じるのは人間の本能のひとつでもあるのだ。

フランスの社会学者、ロジェ・カイヨワは著書『遊びと人間』で、遊びを「競争」「偶然・運」「模倣」「めまい」の4つに分類している。その中で、速さを競う「競争」やすべり台やジェットコースターなどで得られる「めまい」は、車でスピードを出したときにも得られるもの。ある意味、スピードを出すことで「楽しい」「スッとする」と感じるのは自然なことと言えるだろう。

「競争でもめまいでも、脳内ではドーパミンをはじめとする快楽物質が放出されていると思われます」と教えてくれたのは、心理カウンセラーの五百田達成氏。

▲体感速度が速いカートが楽しいのも「めまい」の一種。「競争」が加われば、なおさらのことだ ▲体感速度が速いカートが楽しいのも「めまい」の一種。「競争」が加われば、なおさらのことだ

男はみんなヤンチャな側面を持っている!?

「さらに、社会的な側面から分析するなら、男性は子供のころから競争して勝つことを求められます。その結果、多くの男性は心の奥底にヤンチャな側面があるんです。だから、抜かれると腹が立つし、つい競争してしまう。本能的・社会的な両方から、スピードを出してしまうということがいえるでしょう」

では、これは女性には当てはまらないんですか?

「スカッとする、楽しいという部分はあるかもしれません。しかし、女性は基本的には競争ではなく調和を重んじます。なので、男性が競争のために熱くなってスピードを出している意味が分からないはずです」

▲男性は動物を狩り、食料を調達するので競争心が必要。女性は集団で木の実を採ったり、子供を育てたりという役割があったので調和が必要になったという説もある ▲男性は動物を狩り、食料を調達するので競争心が必要。女性は集団で木の実を採ったり、子供を育てたりという役割があったので調和が必要になったという説もある

彼氏や夫が隣の車に抜かれて熱くなりスピードを出したら、怖いだけじゃなくて危険も伴う。一体どうすればいいんでしょうか?

「正論としては、危ないからやめてとか子供じゃないんだから、といった台詞なんでしょうが、危ないことや自分が子供っぽいことをしていることは、男性も分かっている。分かっていることを言われると意固地になってしまいます。そこで、喉が渇いたのでコンビニに寄りたい、ちょっと休憩したいなど、ブレイクタイムを挟む方向に持っていくのがいいでしょう。あとは『怖いからやめて』など、女性としての弱さを前面に押し出す作戦もアリ。競争で外に向かっていた男性の攻撃性が、女性を守る方向に向かいます」

楽しさを得たり、競争に勝つためだったりにスピードを出してしまうなんて、男はいつまで経ってもお子ちゃま。事故にもつながりかねないので、法定速度は守るように。

【取材協力】
五百田達成(いおた たつなり)
作家・心理カウンセラー。「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」を主なテーマに、「情報の翻訳家」として執筆・講演。「スッキリ!!」(日本テレビ系)火曜レギュラーをはじめとしてテレビ出演多数。最新刊は「『察しない男』と『説明しない女』のモメない会話術」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)

▲こちらが五百田達成先生。モットーは「大人でも知らないことを、子どもでもわかる言葉で」。25万部を超える「察しない男 説明しない女」シリーズ他、著書多数 ▲こちらが五百田達成先生。モットーは「大人でも知らないことを、子どもでもわかる言葉で」。25万部を超える「察しない男 説明しない女」シリーズ他、著書多数
text/コージー林田 photo/コージー林田&PIXTA