レンタカー大手のサイトで中古テスラ3が激安価格に…ただし、EVの中古車は注意が必要

テスラ・モデル3の中古車がハーツの自動車販売サイトに掲載されている。

テスラ・モデル3の中古車がハーツの自動車販売サイトに掲載されている。

Business Insider

  • レンタカー大手のサイトでテスラが2万ドルで販売されているのは話がうますぎるかもしれない。
  • 走行距離が多い電気自動車には、注意した方がいい。
  • 電気自動車はガソリン車よりもはるかに早く価値が下がるようだ。

アメリカの大手レンタカー会社ハーツ(Hertz)が2024年1月11日、同社が保有する2万台の電気自動車(EV)を売却すると発表した後、中古のテスラ(Tesla)がハーツの自動車販売サイトを賑わせている。

2024年1月11日の午後に確認したところ、全米では657台のテスラ車があり、ほとんどがモデル3(Model 3)で、中には2万125ドル(約292万円)という低価格のものもあった。

ハーツの自動車販売サイトに掲載されたテスラ・モデル3の中古車。

ハーツの自動車販売サイトに掲載されたテスラ・モデル3の中古車。

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これは、中古のテスラや、予算重視のEV購入者層にとっては、泣けるくらいうれしい話かもしれない。これらの層は徐々に電気自動車市場の大部分を占めるようになってきている。

ハーツのようなレンタカー会社は、常に中古車を探すのに適した場所かもしれないが、EVに関しては中古市場は成熟しているとは言い難く、注意すべきさまざまな落とし穴があることを心に留めておく必要がある。

走行距離とバッテリー使用状況

レンタカーとしで使われていた中古車のテスラは、個人が所有していたものよりも使用頻度が高い可能性がある。

モデル3の中古車を自動車評価のサイト、ケリー・ブルー・ブック(Kelley Blue Book:KBB)で探すと、走行距離の差がわかる。ここミシガン州南東部で検索して最初に出てきたのは、地元のディーラーで2万7995ドル(約406万円)、走行距離4万6171マイル(約7万4303km)のものだった。

KBBに掲載されているテスラ・モデル3の中古車。

KBBに掲載されているテスラ・モデル3の中古車。

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ハーツのウェブサイトで見つけた2万125ドル(約292万円)のモデル3は2021年式で、走行距離は9万2789マイル(約14万9329km)だった。

走行距離は中古車を購入する際に常に考慮するべきことではあるが、電気自動車の場合、走行距離とバッテリーの劣化についての関係性は現時点ではよく分かっていない。より多くの電気自動車が中古市場に出回るようになるにつれ、この評価方程式のミステリーは業界にとって頭痛の種になっている

メンテナンス

中古車は、工場から出荷されたばかりの新車よりもメンテナンスが必要になる傾向がある。EVの場合、単に部品やフィルターの交換をすればいいガソリン車とは状況が違うようだ。

ハーツのこのモデル3は、2万3151ドル(約335万円)で手に入る。

ハーツのこのモデル3は、2万3151ドル(約335万円)で手に入る。

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ハーツが2024年1月11日に提出した書類の中にあった電気自動車の保有台数を減らす理由のひとつは、車両のメンテナンス費用の高騰だった。特にテスラは、店舗のインフラが整備されていないことや、搭載されている技術レベルの高さから、車両の整備が難しいことで有名だ。

接触事故程度の軽度の損傷でさえ、テスラでは対処が難しいことがあり、ガソリン車と比べると非常に簡単に廃車になってしまうことがある。

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