衆院本会議でのタブレット解禁見送り 歴代議長ら反対「権威の問題」

維新自民

小林圭
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 国会のデジタル改革をめぐり、衆院本会議でのタブレット使用の解禁が見送られた。各会派による検討会で決まった。解禁しない理由として「権威の問題」が指摘された。

 本会議や委員会でのタブレット使用やペーパーレス化について、各会派が協議を続けていた。4日の協議では、タブレット使用について、複数の歴代正副議長に意向を確認した結果が報告された。意見を求められた全員が「難しい」と回答した。正副議長の一人は理由として「権威の問題」をあげたという。

 また、山口俊一議院運営委員会委員長によると、伊吹文明衆院議長は「議場に入ってから調べものをするなんて、言語道断だ。頭に入れてから入れ」と話したという。

 衆院の多くの委員会ではタブレットの使用が認められていることから、日本維新の会の遠藤敬国会対策委員長は「タブレットを使ったら権威がなくなるのか。よくわからないが仕方ない。ここはそういう世界ですから」とため息をついた。一方、山口氏は「実際にはタブレットを数名しか使っていない。委員会でやってみて、検証して、今後どうするか決めることになっていた。なし崩し的にいく話ではない」と反論した。

 委員会報告書のペーパーレス化や、議員を海外派遣した際の報告書のホームページ上での公開については認められたという。(小林圭)

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