上昇続く長期金利0.86% 10年ぶり高さ、日銀の政策修正観測も
土居新平
住宅ローンや企業の借り入れなど、様々な金利に影響する長期金利の上昇が日米で止まらない。日本では23日、10年ぶりの高水準をつけた。背景には、中央銀行が景気を冷やすための利上げを続けてきたのに、なかなかブレーキがかからない米国経済の強さがある。
23日の東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが上昇(国債価格は下落)し、前週末より0・025ポイント高い年0・860%をつけた。日本銀行が大規模な金融緩和を始めた直後の2013年7月以来、約10年3カ月ぶりの高水準に達した。
米国で先週、強い経済指標の公表が相次ぎ、従来の想定以上に米経済が堅調であると受け止められた。物価高を抑えるための利上げが長引くとの見方から、米長期金利は19日、16年3カ月ぶりに5%を突破した。
これが日本の長期金利にも上…