新大統領府の名「決められないと決めた」韓国、5候補に梨泰院の字も

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ソウル=稲田清英
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 韓国大統領府は14日、自らの新しい名前を「決められなかった」と発表した。

 「国民に近い大統領」をアピールしようと、大統領府の場所を移転して名前を募集した新政権だったが、今月初めに五つの候補に絞り込んだ後、悩んでしまった。当面は、移転先の地名をつけた「龍山大統領室」と呼ぶことにしたという。

 5月に誕生した尹錫悦(ユンソンニョル)政権は、発足前から大統領府を移転することを約束し、4月15日から1カ月にわたって名前を公募。約3万件の応募があったという。

 そもそも移転を決めたのは、大統領府が「絶大な権力の象徴」として近寄りがたい雰囲気を持っていたからだ。山を背景にしたソウルの一等地にあり、青い瓦屋根が特徴的なことから「青瓦台(チョンワデ)」と呼ばれた。敷地に迎賓館などを備え、日本の歴代首相も訪れた歴史の舞台でもある。

公募の末の5候補、それぞれ個性的だったが…

 尹大統領は「青瓦台を国民に…

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    箱田哲也
    (朝日新聞記者=朝鮮半島担当)
    2022年6月15日15時1分 投稿
    【解説】

     市民の目線に合わせて、と青瓦台を出た尹錫悦政権ではあるが、最高指導者の新たな仕事場の名称だけに、そう簡単には決められないだろう。何しろ韓国における「青瓦台」という言葉の持つ意味やイメージが強すぎる。どんな名前が付けられようと、当分の間は、

    …続きを読む