安倍首相が公務復帰 「これから再び頑張っていきたい」

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 安倍晋三首相は19日、3日間の夏季休暇を終え、首相官邸で公務に復帰した。17日に病院で日帰り検査を受けたことで、与野党から首相の体調を不安視する声が上がる中での復帰となった。

 安倍首相は19日午後1時20分過ぎに出邸。記者団の取材に応じ「体調管理に万全を期すために、先般検査を受けました。これから再び仕事に復帰してがんばっていきたいと思う」と述べた。自身の体調について15秒ほどこう答えたが、それ以上の質問には応じなかった。コロナ対策の協議などの公務をこなし、午後5時40分過ぎに官邸を出て、そのまま自宅に帰った。

 首相は17日に日帰り検査のため慶応大病院に約7時間半滞在。病院関係者によると、首相が6月に受診した人間ドックの追加検査だという。首相の体調をめぐっては一部週刊誌などで健康を不安視する報道があり、今回の滞在が6月の人間ドックよりも約1時間半長かったことなどから健康不安説が広がっている。

 これに対し、菅義偉官房長官は18日夜、BS日テレの報道番組でコロナ対応にあたる首相に対して、「もう少し休んだほうが良いのではないか」と助言していたと説明。首相の具体的な体調については言及しなかったが、検査は「前から決めていたことだ」とし、問題はないとの認識を示した。また、萩生田光一文部科学相は19日、官邸で首相と面会後、記者団に「もともと持病をお持ちですから、それで疲れてきて少しバランスを崩したのかもしれない。(首相)本人は大丈夫だとおっしゃっていた」と語った。

 だが、与党議員からも戸惑いの声が上がる。

 自民党の中堅議員は「国のトップが体調で不安視されるとコロナ対策の先行きにさらに不安感が出てしまう」と話す。若手議員の一人は「あまり疲れていると言い過ぎると、そんなに疲れたのならもう辞めて交代したらっていう世論になる」と漏らした。

 一方、立憲民主党など野党の国会対策委員長は19日、国会内で会談。立憲の安住淳国対委員長によると、首相の体調についても議論になり「公務に差し支えがあるのか、国会での質疑に耐えられるのか、自身の言葉で説明をするのがよいだろう」との認識を共有したという。立憲の枝野幸男代表は同日の党常任幹事会で「多くの皆さんがご心配されている状況でもあり、健康状態も含めてきちっと説明をしていただく必要がある」と述べた。

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