福岡)「かべちょろ」って何のこと 世代や地域で違う?

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城真弓
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 「かべちょろ」。九州北部や山口県の一部でヤモリなどを指す方言だ。家の壁をチョロチョロとはい回る様子から名付けられたとされるが、地域や世代によって、実は違う生き物を言うらしい。そこで、北九州市立いのちのたび博物館(八幡東区)の学芸員が実態調査に乗り出した。「あなたにとって『かべちょろ』ってなんですか?」

 いのちのたび博物館で16日まで開かれている特別展「探検! 両生類・は虫類の世界」。その会場の一角で、来館者へのアンケートが行われている。トカゲの成体と幼体、カナヘビ、ヤモリの計4体の写真を掲示し、「かべちょろ」という言葉を知っているか▽「かべちょろ」は写真の4種類のうちどれか▽年齢▽出身地、などを尋ねる内容だ。

 調査を発案したのは、同館で両生類と爬虫(はちゅう)類を担当している学芸員の江頭(えとう)幸士郎さん(32)。宮崎県都城市出身の江頭さんは「かべちょろ」という言葉を知りもしなければ、使ったこともなかったが、両生類について学んでいた京都大学大学院時代に、文献などでヤモリのことを指すと知った。

 その後、2年前に同館に就職…

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