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メッシを封じた神戸GK新井章太「こっちも仕事なんで。止めさせてもらいました」

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神戸GK新井章太

[2.7 親善試合 神戸 0-0(PK4-3)インテル・マイアミ 国立]

 サッカー界最強の男を防いでみせた。ヴィッセル神戸に今シーズンから加入したGK新井章太(←千葉)は後半から出場。インテル・マイアミFWリオネル・メッシのシュートからゴールを守った。「試合にパッと出て、やっぱり普段の練習がすべて出る。きょう改めて思ったので、普段の練習を大事にしていきたい」と手応えを語った。

 ベンチスタートだったメッシは後半15分から途中出場。最後方から対戦相手を見ていた新井は、空気が変わった瞬間を明かす。

「どこに預ければいいということがハッキリしていた。全部メッシ選手に出し入れしていて、 すべて攻撃がそこから始まるって感じ。リズムも雰囲気も変わって、相手がすごいやりやすくなっていた。一言で言ってすごかった」

 後半34分、メッシが神戸のゴールに襲いかかる。PA左に入り込むと、得意の左足シュートを放った。だが、そこに立ちはだかったのは新井。「釣り出されないというか、しっかりゴールを守る観点から、いままでの経験のなかでやってきたポジショニングで勝負した」。シュートコースを冷静に封じ、数多のビッグクラブを打ち抜いたシュートをはじきとばした。

 メッシの姿が巨大スクリーンに映るたびに、スタンドからは大きな声援が飛んだ。新井がメッシのシュートを防いだことで、その歓声は大きなため息となった。「そうでしょうね(笑)。(ゴールが)見たいのは当たり前ですけど、こっちも仕事なんで。止めさせてもらいました」。スーパープレーにもあくまで冷静。ベテラン守護神は不敵な笑みを浮かべていた。

 0-0で迎えたPK戦では5人目と6人目のキッカーをセーブ。相手3人のPKを止め、勝利に貢献した。「勝つことがやっぱ大事。これで負けるのと勝つのでは、来週以降につながるところで全然違う。勝ててよかった」と喜びを口にする。

 今シーズンから決意の神戸加入だ。「這い上がってきた経験ばかり。そういうところが今日も出た。まだまだ這い上がっていきたい」とさらなる躍進を誓った。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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