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2連覇狙う大阪桐蔭、勢いに乗る報徳学園 選抜高校野球31日準決勝

2023年3月30日19時28分

朝日新聞DIGITAL

 第95回記念選抜高校野球大会は31日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で第11日の準決勝2試合が行われる。

 第1試合(午前11時開始予定)では、6回目の出場で初めて4強に進んだ山梨学院が、優勝3度の広陵(広島)と対戦する。

 山梨勢の4強入りは第63回大会の市川以来、32年ぶりで、初の決勝進出がかかる。

 第2試合(午後1時半開始予定)は、史上初となる2度目の選抜2連覇に挑む大阪桐蔭と6年ぶりに4強に進んだ報徳学園(兵庫)との顔合わせ。

 両校は昨秋の近畿大会決勝でも対戦し、大阪桐蔭が1―0で勝った。

 30日は休養日で4校の選手たちは兵庫県内の球場などで調整した。決勝は4月1日午後0時半開始予定。

 ■山梨学院―広陵(午前11時開始予定)

 ともに打線は活発だが、投手の疲労度を考慮すると広陵が優位とみる。

 2回戦から登場の広陵は投打ともに好材料がそろう。主軸の3番真鍋慧(けいた)、4番小林隼翔(はやか)がともに準々決勝で3安打と好調で、大会屈指の好右腕、専大松戸(千葉)の平野大地を二回途中でノックアウトするなど打線としての集中力も高い。

 2年生エースの右腕、高尾響は2、3回戦で計268球を投じたが、準々決勝は登板せず中3日で準決勝に臨める。その準々決勝では3年生の長身左腕、倉重聡が先発し、七回途中2失点と好投した。

 山梨学院は開幕試合を制して勢いに乗り、4勝してきた。制球力の高いエース右腕林謙吾の安定感が光るが、全4試合に先発して計33イニング余りを投げた。18日の1回戦から投球数はすでに436に達しており、疲労が心配だ。長打力と機動力を兼ね備え、4試合で26得点の攻撃陣やほかの投手の奮起がポイントになってくる。(安藤仙一朗)

     ◇

 吉田洸二監督(山) 「自分たちの力が出せるようになってきた。相手は振りが鋭く、投手陣がどれだけ踏ん張れるか。林はいままでのような投球をしてほしいが、疲労もあるので思い切った選手起用が鍵になる」

 中井哲之監督(広) 「ここからが本当の勝負。山梨学院は投手のコントロールが良く、(攻撃で)足を使ってくる雰囲気もある。厳しい試合にはなると思うが、粘り強く広陵らしい全員野球を見せたい」

 ■大阪桐蔭―報徳学園(午後1時半開始予定)

 昨秋の近畿大会決勝と同じ顔合わせ。このとき報徳学園は大阪桐蔭のエース前田悠伍に3安打完封され、0―1で敗れたが、ひと冬を越え、リベンジする可能性はあるとみる。

 勢いなら報徳学園に分がある。3回戦は東邦(愛知)を、準々決勝は仙台育英(宮城)を相手に、延長タイブレークの末にサヨナラ勝ちして、大阪桐蔭への再挑戦の権利を得た。

 打線はここまで打率5割の3番堀柊那(しゅうな)を筆頭に切れ目がなく、3試合全てで2桁安打を記録している。仙台育英戦は相手投手が不安定な序盤に3得点とそつのなさも光った。

 対する前田はここまでの3試合全てに登板し、2完投。計19回余りを投げて27三振を奪い、2点しか失っていないが、安打も19本打たれている。要所で踏ん張る能力もさすがだが、報徳学園は走者を出して揺さぶりをかけ、なんとしても先制点を奪いたい。(佐藤祐生)

     ◇

 西谷浩一監督(大) 「状態は上がってきている。(報徳学園は)母校なので特別な思いはあるが、それを抜いても、勢いがあるチームなので負けたくない。(相手捕手の堀は)勢いづけると厄介なので警戒したい」

 大角健二監督(報) 「選手たちは試合を重ねるごとに精神的に強くなっている。大阪桐蔭は前田君を中心に高いレベルの選手が多いが、対応できる準備はしてきた。ロースコアで粘って終盤に勝機を見いだしたい」

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