アリゲーターガーという魚について
アリゲーターガーはガー目ガー科に分類される古代魚です。アリゲーターガーの先祖はジュラ紀から白亜紀(約2億1000万年前から6500万年前頃)に存在していました。
恐竜と同じ時代を生きていた魚が大きく姿を変えることなく、現世でも生きています。それ故、学術的にも貴重な存在です。
アリゲーターガーは寿命が非常に長いことも有名です。野生下では50年から70年ほど生きると言われています。
また、アリゲーターガーを含むガー科の魚達はガーパイクと呼ばれますが、所謂パイクと呼ばれるカワカマス属とは異なる魚です。
分類 | |
界 | 動物界 Animalia |
門 | 脊索動物門 Chordata |
亜門 | 脊椎動物亜門 Vertebrata |
綱 | 条鰭綱 Actinopterygii |
– | ハレコストーミ類 Halecostomi |
目 | ガー目 Lepisosteiformes |
科 | ガー科 Lepisosteidae |
属 | アトラクトステウス属 Atractosteus |
種(学名) | Atractosteus spatula |
種(英名) | Alligator gar |
種(和名) | アリゲーターガー |
アリゲーターガーの形態的特徴
アリゲーターガーは名前の通り、アリゲーター(ワニ)を彷彿とさせる長い吻を持っています。この吻は他のガー類よりも幅が広くがっしりしており、頑丈です。また口の中に並んだ鋭い歯もワニさながらです。
体表はガノイン鱗(硬鱗)で覆われており、普通の包丁では貫くことが出来ない程の硬さを持っています。
アリゲーターガーの分布・生息域
アリゲーターガーは北アメリカ南東部沿岸地帯に分布しています。河川、湖沼をはじめ、流れの穏やかな場所に生息しています。河川においても流れの速い場所は好まないので、下流域に見られることが多い魚です。
通常は淡水域や汽水域に生息しますが、一部海に生息する個体群もおり、淡水と海水の両方に対応している珍しい魚と言えます。
アリゲーターガーの生態
アリゲーターガーの浮き袋には毛細血管が張り巡らされているため、空気呼吸が可能です。アリゲーターガーの生息環境では溶存酸素が低下することが多々ありますが、空気呼吸によって酸欠のリスクを大幅に減らすことが出来ます。
食性は肉食性で、主に魚や甲殻類を捕食しています。
アリゲーターガーの最大サイズは?
アリゲーターガーは非常に大きくなることが知られています。2メートルを超えるサイズが捕獲されることも稀ではありません。
釣りでの公式世界記録(IGFA)は279ポンド(約126キログラム)ですが、2011年には327ポンド(約148キログラム)の巨大アリゲーターガーを漁師が網で捕獲しました。
さらに大きなアリゲーターガーが存在しても不思議ではありませんね。