K-1GP決勝のリザーブにチェ・ホンマンら

長谷川亮

ホンマンが12.6横浜アリーナ大会のリザーブファイトに出陣 【スポーツナビ】

 開催まで1カ月を切った「K−1 WORLD GP 2008 FINAL」(12月6日、神奈川・横浜アリーナ)のリザーブファイト2試合が決定、11日に行なわれた記者会見で発表となった。

 発表されたのはリザーブファイト1のチェ・ホンマンvs.レイ・セフォー、リザーブファイト2のポール・スロウィンスキーvs.メルヴィン・マヌーフの2試合。
 リザーブファイト出場選手は、開幕戦で敗退したベスト16ファイターにまずその権利が与えられたが、ケガなどの理由により出場不能の選手が続出。その中で出場可能であったホンマン、セフォー、スロウィンスキーに順に出場の権利が与えられ、ベスト16ファイターではないもののK−1適性があり、桜庭を下すなどDREAMでの実績もあることからマヌーフが選出され、リザーブファイト2試合が決定となった。

大みそかは石井慧戦!?

谷川EP(左)と共に会見に臨んだホンマン 【スポーツナビ】

 都内で行なわれた会見にはホンマン本人も出席。「今年はよくないことが続いたが、もろもろの問題も解決したし、頭の手術も無事終わってコンディションも上がってきている。1つ1つの試合を大切にしていきたいので、コンディションを整えてリザーブファイトに臨みたい。チャンスをいただいて感謝しています」と意気込みを表した。

 同じく会見に出席したK−1の谷川貞治イベントプロデューサー(EP)は「大みそかもダブルで頑張ってもらいたい」と語り、ホンマンに「Dynamite!!」(12月31日、さいたまスーパーアリーナ)への出場も要請。ホンマン自身もこのコメントを受け、「12月6日にケガすることがなければ、やりたいと思います」と答え、戦いたい相手には「石井(慧)」と冗談気味にリップサービスするなど乗り気の様子であった。
 なお、突然浮上した大みそからしいスケールを持つ仰天カードに、谷川EPも「面白いですね。いいカードだなぁ」と興奮気味に感想を漏らしていた。

 ネットを中心にしたバッシングを受け、「死にたい……」とブログにつづるなど心配されたホンマンは、この日も終始うつむき気味に小声でコメントを発するなど、どことなく元気のなさを感じさせる。
 12月6日は日本での試合となり「あまりプレッシャーを感じずラクな気持ちで臨めると思う」と話したが、精神的に吹っ切り、かつての暴れぶりを取り戻すことはできるのか?

シュルトはDREAM王者目指す

シュルトは大みそかに総合再進出(写真は6.29福岡大会) 【スポーツナビ】

 この日発表されたリザーブファイトの中には、あってしかるべきV3王者セーム・シュルトの名前はなし。これに関しては谷川EPから、「シュルトは心機一転し、大みそかに総合の試合に出すつもり」とその方針について説明がなされた。
 さらに谷川EPはコメントを補足し、「シュルトは3冠を達成してリザーバーから再び王者を目指すという道もあったが、本人は来年制定されるならDREAMのヘビー級王者に、ヒョードルとやりたい、立ち技と総合で両方のチャンピオンになりたいという夢を持っている」とシュルトの意向を説明。
「これ以上K−1にこだわられても……。ホッとしている」とプロデューサーとしての心情を漏らしつつ、大みそかを機にシュルトのK−1から総合への路線変更も示唆していた。

 なお、同じくリザーブファイト出場が期待された武蔵だが、開幕戦でテイシェイラのパンチを肩で受け左肩を負傷。回復が間に合わないことから今大会を欠場となった。テイシェイラは4月のK−1デビュー戦でも対戦した藤本祐介の腕を蹴りにより骨折させており、この2つの事実から谷川EPは「グローブをした上で肩を壊すなんて……。テイシェイラのパワーはすごい」と驚きの声を上げていた。

 また、今年の決勝大会はトーナメント7試合とリザーブファイト2試合で本戦が行なわれ、前田慶次郎、野田貢らを出場候補にオープニングファイト3試合ほどが実施されることが谷川EPから発表となった。

■「K−1 WORLD GP 2008 FINAL」
12月6日(土) 神奈川・横浜アリーナ 開場16:00 開始17:00

【決定対戦カード】

<K−1 WORLD GP 2008リザーブファイト 3分3R延長2R>
チェ・ホンマン(韓国/フリー))
レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォー ファイトアカデミー)

<K−1 WORLD GP 2008リザーブファイト 3分3R延長2R>
ポール・スロウィンスキー(オーストラリア/チーム ミスターパーフェクト)
メルヴィン・マヌーフ(オランダ/マイクス ジム)

【既報対戦カード】

<K−1 WORLD GP 2008 決勝 3分3R延長2R>
準決勝(1)の勝者
準決勝(2)の勝者

<K−1 WORLD GP 2008 準決勝(1) 3分3R延長1R>
FINAL8(1)の勝者
FINAL8(2)の勝者

<K−1 WORLD GP 2008 準決勝(2) 3分3R延長1R>
FINAL8(3)の勝者
FINAL8(4)の勝者

<K−1 WORLD GP 2008 FINAL8(1) 3分3R延長1R>
ピーター・アーツ(オランダ/チームアーツ)
バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)

<K−1 WORLD GP 2008 FINAL8(2) 3分3R延長1R>
エロール・ジマーマン(スリナム/ゴールデン・グローリー)
エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館)

<K−1 WORLD GP 2008 FINAL8(3) 3分3R延長1R>
グーカン・サキ(トルコ/チーム・レベル)
ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー)

<K−1 WORLD GP 2008 FINAL8(4) 3分3R延長1R>
レミー・ボンヤスキー(オランダ/チーム ボンヤスキー)
ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream team)
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著者プロフィール

1977年、東京都出身。「ゴング格闘技」編集部を経て2005年よりフリーのライターに。格闘技を中心に取材を行い、同年よりスポーツナビにも執筆を開始。そのほか映画関連やコラムの執筆、ドキュメンタリー映画『琉球シネマパラダイス』(2017)『沖縄工芸パラダイス』(2019)の監督も。

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