無職で引きこもりでも手遅れじゃない!社会復帰する方法を解説

「無職で引きこもりだと人生終わった」
「人と話すのが苦手だから引きこもりは改善しない」

無職で引きこもりに関して、このようにネガティブなイメージしか持っていない人も多いのではないでしょうか?

たしかに簡単なことではありませんが、社会に復帰するための方法は確実に存在します。しかし、実際に何から始めたら良いのか分からない、第一歩を踏み出す勇気がないという人もいるでしょう。

この記事では、そんな無職で引きこもりから脱出したい人がやるべきことを解説していきます

この記事で分かること

  • 無職で引きこもりの実態
  • 無職で引きこもりのままでいることのデメリット
  • 無職で引きこもりから脱出する方法

こんな人におすすめの記事です

  • とにかく引きこもりから改善していきたい人
  • 社会復帰を本気で考えている人
らいさぽセンター本校 |引きこもり、不登校、ニートの就労支援、自立支援 | 無職で引きこもりでも手遅れじゃない!社会復帰する方法を解説

無職引きこもりの実態は?

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まずは、実際にどのくらいの数の無職で引きこもりの人がいるのか一緒に見ていきましょう。2019年に内閣府が調査した結果によると、『15~64歳で推定115万4000人』が無職で引きこもりとされています。

15~64歳(※生産年齢人口)の全体数は約7600万人ですので、割合で表すと1.5%ほどです。割合だけだと少なく感じてしまいますが、約115万人近くの人が無職で引きこもりと聞くと「多いな…」と感じてしまいますね。

※生産年齢人口:労働に従事できる年齢の人口を表した概念

参考サイト:日本経済新聞「中高年ひきこもり61万人 内閣府が初調査」

無職で引きこもりの人数や年齢は?

上記の調査結果を元に算出すると…

【全体の割合】
・60~64歳:17%
・25~29歳:14.9%
・20~24歳:12.8%
・40~44歳:12.8%
・55~59歳:10.6%
・45~49歳:8.5%
・50~54歳:8.5%
・その他、無回答:14.9%

【若年層・中年層の人数】
・若年層(15~39歳):54万1000人
・中年層(40~64歳):61万3000人

となっています。引きこもりといえば若者というイメージが強いですが、近年では40歳以上の中年層も増加傾向にあるのです。

参考サイト:日本経済新聞「中高年ひきこもり61万人 内閣府が初調査」

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8050問題との関連性

8050問題について聞いたことはありますか?現在大きな社会問題になっており、内容としては『80代になる親に50代の子どもが生活の援助を受けている状態』のことを指します。分かりやすく言うと「親のすねをかじる」を高齢化しても続けている状態のことです。

50代の無職で引きこもりだと収入はありません。しかし、80代の親がいれば年金を受け取ることができます。それをあてに生活をし、働くこともしない50代が増えているということです。

8050問題に関しては、今後も増えていくと予想されており、その理由としては高齢化が進んでいる点が挙げられます。中年層の無職で引きこもりに対する対策が取られない限り、改善するのは難しいかもしれません。

無職の引きこもり状態が長期化した場合のリスクとは?

では、無職で引きこもり状態が長く続いてしまうと、どのようなリスク・デメリットがあるのか解説していきます。

  • 就職・再就職が困難になっていく
  • 家族以外の社会との繋がりがなくなる
  • 生きる理由を見出しにくくなってしまう
  • 親の高齢化で生活が苦しくなる
  • 親の介護や死により生活そのものが危ぶまれる
  • 完全に孤独となってしまう

就職・再就職のが困難になっていく

最も分かりやすいのが『就職・再就職が困難になる』という点です。他の人と話さなくなるとコミュニケーション能力が下がりますし、家族の収入で生活できるなら「無職で引きこもりであることが楽」だと感じるようになるからですね。

厚生労働省が調査したデータによると、『フリーター期間を3年以上続けると正社員への就職率は48.9%』となっています。ここで重要なのは、アルバイトをしているフリーターという点です。つまり、働いてもいない引きこもりだとさらに就職率が低くなることでしょう。

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家族以外の社会との繋がりがなくなる

無職で引きこもりになってしまうと、どうしても人と関わる時間が少なくなってしまいます。最悪の場合、家族以外の人とまったく会わない・話さないという状態になってしまうケースも考えられるでしょう。

しかし、人との出会いや関わりというのは人生に彩りを与えてくれます。自分の成長だけでなく、恋愛や結婚するにも出会いが必要です。つまり、家族以外のつながりを消してしまうと何も成長がありません。

生きる理由を見出しにくくなってしまう

「そんなに重く考えたことがない」と最初は感じてしまうかもしれません。しかし、無職で引きこもりを続けていると気持ちが陰鬱になってしまい、やりがいが見つからず嫌なことばかり考えてしまうようになります。

例えば…

  • 働いていないから結婚もできない
  • 親のお金で生活しているからダメ人間
  • 誕生日を迎えてもお祝いしてくれる人がいない など…

こういった思考が最終的に『生きる理由の消失』につながっていくのです。このようなマイナスな思考は積み上げられ、次第に加速していきます。自己嫌悪で落ちるところまで落ちてしまうと、最悪な結末が訪れてしまうかもしれません。

親の高齢化で生活が苦しくなる

親が40代とかであればしっかりとした収入があると思いますが、50代・60代にもなると退職を考える年代です。収入が減るということは、それだけ自分の生活にも影響が出てくることになります。もし親の収入が年金のみになった場合、さらに生活は厳しいものになるでしょう。

親の介護や死により生活そのものが危ぶまれる

もし親が動けなくなった場合、自分が介護しないといけないケースもあります。放置することはできませんし、施設に入れるだけのお金は無職なのでありません。つまり、余計に働くことができない状態に陥るわけです。

さらに、親が先に亡くなってしまうことも十分に考えられます。「家族とだけは話すことができていたのに…」となってしまうと、無職で引きこもりがエスカレートしてしまうでしょう。

完全に孤独となってしまう

「自分は誰とも関わらなくても生きていける!」と思っている人もいるでしょう。しかし、それは自分以外の誰かの収入をあてにできる状態であれば…です。病気や事故などを除けば、先に寿命が来るのは親ですよね。

そうなった場合、無職で引きこもりのまま生活している人が迎える最後は『孤独死』かもしれません。「孤独死なんてそんなことはほとんどない!」と思うかもしれませんが、実際に親が死別して収入がない、緊急時に連絡できる人が一人もいない状態になったらどうでしょう?

食事はできない、病気になっても病院に行けない、助けてほしいのに助けてくれる人がいない、倒れても誰にも気付かれない…と想像してみましょう。普通に暮らしている人と比較して孤独死のリスクが高いことが分かりますよね。

無職引きこもりから脱出するステップ

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上記のようなことが起こらないように、ここからは無職で引きこもりの状態から脱出するためのステップを解説していきます。

  • 毎日少しずつ家族と接する回数や外出する機会を増やす
  • 地域の社会活動(ボランティアなど)に参加してみる
  • アルバイトや在宅ワークに応募してみる
  • 引きこもり支援に相談・活用してみる

毎日少しずつ家族と接する回数や外出する機会を増やす

引きこもりを改善するためには、人と接する恐怖心を克服する必要があります。そのため、家族との会話を少しずつで良いので増やしてみましょう。毎日30分でも構いません。その日あったことを話すだけでも大きな一歩です。

部屋に閉じこもっていると気分も落ち込んでしまい、何事にも興味を持てなくなってしまいます。その気持ちを解消するためにも、日中に外出する練習をしてみるのもおすすめです。日光を浴びることによって、以下のようなメリットがあります。

  • 体内時計(生活リズム)が整う
  • セロトニン(幸せホルモン)が分泌されて脳が刺激される
  • ビタミンDが生成されて健康になる など...
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地域の社会活動(ボランティなど)に参加してみる

もし外に出ること、他の人と関わることに抵抗がない場合はボランティアのような社会活動に参加してみるのもおすすめです。金銭面でのメリットはありませんが、引きこもりを改善するためのきっかけになる可能性はあります。

  • 自分の行為が他の人の役に立っていると感じられる(自己肯定感が上がる)
  • コミュニケーション能力を上げられる
  • 貴重な体験になる

アルバイトや在宅ワークに応募してみる

働いてお金を稼ぐ大切さや社会とのつながりを作るために『アルバイトを始める』のは効果的です。ただし、稼げるからといって自分の苦手なジャンルに挑戦しては逆効果になってしまいます。焦らず、自分に合ったアルバイトを探してみましょう。

引きこもりの人におすすめな仕事として『在宅ワーク』を挙げたいです。在宅ワークとは、その名前の通り家で仕事をすることを指します。在宅ワークの強みは、「面と向かったコミュニケーションが少ない」という点です。

引きこもりになった理由はさまざまですが、「人と接するのが苦手・苦痛」というケースが多いです。その点、在宅ワークでは最小限のコミュニケーションで済むことも多くあります(通話やカメラを使った簡単なミーティングなど)。

インターネットが普及している現代であれば、文章を書くWebライターとして在宅ワークしている人もいます。未経験でも始められるというメリットはありますが、以下のようなデメリットもあるため注意が必要です。

  • 最初の内は生活できるほど稼げない
  • 稼げるようになるにはスキルが必要になる
  • コミュニケーション能力は上がらない
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引きこもり支援に相談・活用してみる

自分や家族の力だけでは困難な場合、プロにお願いするのもおすすめです。軽く相談するだけでも前向きになれる人もいますし、自分でも続けられそうな仕事が見つかる可能性もあります。専門家ならではのアドバイスで、自分を奮い立たせてみるのも良いかもしれませんね。

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無職の引きこもりからの脱出した方の体験談

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最後に、実際に無職の引きこもりから脱出した人の体験談を2つほど見ていきましょう。体験談を読むことで、「自分でも無職の引きこもりから脱出できるかも!」というイメージが沸きやすいです。

40歳 男性 会社員 H.Tさんの体験談

私が引きこもるきっかけになった原因が、自身の興味ある分野を研究できると意気込んで進学した大学院で指導教授との意思疎通が十分に取れなかったことにあります。

就職活動を始めたきっかけは、実家にいて親からの小言がうるさかったからです。仕事を選んだ際のポイントとしては、大学院は途中で辞めたものの大学院で勉強していた法律(知財)を活かせる仕事に就きたいと思っていました。

仕事探しの方法としては、ハローワークに行ってみたのですが中小零細求人に辟易しすぐ離脱、求人サイトで仕事を探しました。就職した職業・業種としては、任期付きの国家公務員(知財専門職)でした。

そして現在は知財だけではなく法務全般を統括する役割を担うIPO準備のフェーズにあるスタートアップで働いています。

28歳 女性 会社員 M.Hさんの体験談

合わない仕事のストレスから心身ともに体調を崩してしまい引きこもってしまったので、もっと楽しく働ける環境に身を置こうと決めました。

今までは絶対に正社員でなければいけないと思っていましたが、まずは続けられる仕事が見つかればいいと初めて派遣サイトに登録しました

とりあえずハードルが低そうな仕事があったのでやってみると、人間関係は希薄でこつこつと取り組めるような仕事内容で、人生ではじめて仕事が楽しいと思えて「これだ」と思いました。

これまでは派遣という働き方は自分の選択肢にはなく、選んではいけないとさえ思っていましたが、今は雇用形態は何であれストレスなく働けることが一番と考えています。現に今も派遣ではありますが、自分に合った職場を見つけることができました。

まとめ|今からでも遅くない!無職の引きこもりから脱出するきっかけをつかもう!

無職で引きこもりから脱出するタイミングに明確な答えはありません。「無職で引きこもりの自分から変わりたい!」と感じた時に、意思を強く持って行動することが重要なのです。

私たち「らいさぽ」では、その第一歩の支援や本人・ご家族の方からのご相談をいつでもお受けしております。『引きこもりでお悩みの方は「らいさぽ」までご相談ください』

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