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漫画の話『神聖モテモテ王国』~ナンセンスギャグの極北~

さて、漫画の話をしましょう。保険の話なんてつまんないしね。

今日紹介するのは、ながいけんの『神聖モテモテ王国』です!なんか馬鹿っぽいタイトルだなあ…って感じですが、そう!凄い馬鹿な漫画なんです!しかし、私的にはお勧めのギャグマンガを挙げろと言われたら、最初に挙げるほどお気に入りの漫画なんです!では紹介していきましょう!

1巻表紙(主人公のファーザー)

あらすじ

高校生の深田一郎は宇宙人(自称)のファーザーと奇妙な同居生活をしている。ファーザーは深田一郎をオンナスキーと呼び、自分に従えばナオン(女)にモテると言う。そしてファーザーとオンナスキーはナオンにモテるため、様々な活動を繰り広げる。

ファーザー(デッサンが崩れてる方)とオンナスキー(制服の方)

意味分からないあらすじだな!ってかんじですが、本編はもっと意味わからないです!なにせ、ファーザーとオンナスキーが出会った経緯すらちゃんと描写されないし、オンナスキーは記憶喪失なので過去の事をほとんど覚えてないし…。重要な背景がほとんど説明されないまま、二人はひたすらナンパを繰り返します。そして、大抵失敗して死ぬか逮捕されるのが基本の流れになっています。

逮捕されるファーザー(この漫画では定番のオチ)

ハイセンスでナンセンスなギャグの嵐!

この漫画、基本のプロットは単純なんですが、ともかくギャグのセンスがぶっ飛んでます。例えば…

人を殺しに行こうとするファーザー

どうですこのスピード感。「殺したるキング」というセンス。色々紙一重の野生の才能を感じさせます。このようなハイセンスかつナンセンスなギャグがこの漫画では常に飛び交います。

キャプテン・トーマス(自称正義のヒーロー、よく下着泥棒をしている)

もちろん、セリフだけではなく、作中のキャラクターの行動も凄まじいです。ファーザーは平気で男を皆殺しにしようと企むし(自分以外の男が全滅すれば、必然的にモテると考えているため)、オチでファーザーが死ぬことも多々あります(次の話で何事も無かったように復活する)。やはりジョークやギャグに倫理観など不要…!

やはり一般ウケはしないか

この作品、1996年から『週刊少年サンデー』で連載してたんですが、何の脈絡もなく2000年に連載が中断しています。その後は2003年に『週刊ヤングサンデー』で短期間連載されたんですが、それもぶつ切りで終わっています。一応、謎や伏線らしきもの(ファーザーの正体とか、オンナスキーの過去とか)が残ってるんですが、作者がもう描くの嫌になったのか、単に打ち切りだったのか、その辺の事情はちょっと謎です。ちなみにこの作者、その後『ゲッサン』という雑誌で『第三世界の長井』という作品を描いてるんですが…これもぶつ切りで終了。最後の方の話なんて単行本にも未収録となっています(ちなみに『第三世界の長井』は、まあまあ駄作寄りの失敗作)。本人のTwitterによると漫画は描き続けてるようなので、是非また発表して欲しいところです。

まとめ

ナンセンスギャグが好きな人には是非お勧めしたいですが、絵やセンスなどがあまりにぶっ飛んでるため、人を選ぶ作品だと言わざるを得ません。ちなみに読みたくなった場合は、新装版が旧版では入っていなかった話とかも入っているのでオススメです。ナンセンスギャグがたどり着く極北、是非見てください!

本日の漫画紹介でした!


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