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ウィーンでヴィーナスに会いに行こう!双子博物館の「自然史博物館」は見どころいっぱい

以前「美術史美術館」の記事を書きましたが、今回ご紹介するのはその向かいにある双子のような博物館「自然史博物館」です。マリア・テレジア広場を挟んで、同じ外観の建物が向い合って建ち、それぞれ美術史と自然史をテーマにした世界的博物館であるという、このウィーンのバランス感覚はさすがです。

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美術史美術館前から見た自然史博物館とマリア・テレジア像

美術史美術館に比べて観光客は少なめなこの自然史博物館ですが、見逃せない貴重な品も所蔵してあります。マリア・テレリアの夫フランツ1世(マリー・アントワネットの父親)のコレクションであった3万点の貴重な品を元に、現在では3千万点にまで収集物が増えています。

所蔵品だけでなく建物も圧巻。宮殿のような内装の博物館は、どちらを向いてもため息が出ます。

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壮麗な自然史博物館の入り口階段

この博物館の所蔵品の中でも最も有名なのが、「ヴィレンドルフのヴィーナス」と呼ばれる2万5千年前の裸婦像です。ドナウ河畔のクレムスで発見されたこの小像は、世界史の教科書には必ず出てくるものなので、ぜひ実物を見に行ってみてください。

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ヴィレンドルフのヴィーナス

11センチという意外なサイズにびっくりするかもしれませんが、旧石器時代の貴重な発掘品です。2万5千年前というとちょうど日本列島に人がやってきた時代と言われています。そんな昔に思いを馳せて見てもいいかもしれませんね。

この博物館の最大の目玉は、恐竜の部屋。歴史的な装飾のホールで、恐竜の骨が上から見下ろしているのは、とても不思議な感覚です。アロサウルス、プテラノドン、イノアノドン、ディプロドクスの他に、世界最大の亀の骨格もあります。

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宮殿の中に恐竜がいるみたいな博物館は世界でもここだけではないでしょうか?

本物かと思うほどリアルに動く恐竜のモデルは、日本製です。子供に混じって大人も十分楽しむ(怖がる?)事ができますよ。

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他にもこの博物館には、250年以上かけて収集された、鉱石、隕石、恐竜、化石、動物の剥製や昆虫の標本、太陽系から動植物や人間の進化の展示など、半日いても見飽きることがありません。月の石や絶滅種の動物の剥製などの貴重な展示物に並んで、世界最大最古の1100個の隕石コレクションは圧巻です。

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鉱石コレクションは石好き必見!

博物館見学で一服する時は、ぜひ2階クーポラのカフェへどうぞ。美術史美術館のような優雅なカフェではなく、軽食を気軽に楽しめることにできるレストランになっていますが、建築物の美しさはピカ一です。

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レストランから見上げたクーポラは息を呑む美しさ。

博物館屋上ツアーでは、旧市街のパノラマを一望できると評判です。天気のいい日に是非チャレンジしてみてください。

ウィーン自然史博物館は、圧巻の内装の歴史的建造物の中で、ハプスブルク家が愛した地球の宝物を楽しむ、知的で贅沢な時間を満喫できます。先史時代好き、石好き、恐竜好きな方はうっとりすること間違いなしです。ウィーン在住の方は、年間パスを購入し、ゆっくり回ってみるのもいいですね。

(2016年2gつ執筆)


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