中国メディアは、「日本人はどうして待つことが好きなのか」とする記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・東方網は29日、「日本人はどうして待つことが好きなのか」とする記事を掲載した。

 記事は、日本に行くと至るところで行列をに並んで何かを待つ人たちを見かけることができるとしたうえで、「日本人はどうして列に並ぶのが好きなのか、長時間勝つことに本当に価値があるのか」と疑問を呈した。

 そして、生活リズムが速く、あらゆるものの効率が求められる現代の中国においては、多くの人が時間をかけて列に並ぶことを好まないと紹介。みんな何かに焦りを感じ、浮足立ち、がまんができなくなっており、待つことは最も意味のないことだと認識するようになったとしている。

 その一方で「日本人にとっては、待ってこそ得られるもの、見えるものがあるのだ」とし、その例として日本を代表するグルメの1つであるうな重を挙げた。「知らないかもしれないが、うな重はとても時間がかかる料理なのだ。どの手順も決して焦ってはいけない。さもないと、本来の肉質が崩れてしまうのだ」と伝えた。

 また、「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」という言葉があるように、おいしいうな重を作れるようになるためには、長い修練も必要になると紹介。かたや中国ではうな重を作るにしても冷凍ウナギを簡単にタレに漬けて焼くという手間をかけない作り方であり、本来の味が損なわれてしまっているのだとしている。

 記事は、日本人は飲食店でなかなか注文の品が来なくても、中国人のように何度も催促することなく辛抱強く待つとしたほか、人間関係を処理するうえでも「待つ」姿勢を崩さないと紹介した。そして、日本には「がまん」という言葉があり、この言葉が日本人の忍耐強さを表していると説明するとともに、「辛抱強く待つことで、最後の果実がよりおいしくなる」ことを知っているのだと伝えた。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)