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天皇陛下は15日、インドネシアの公式訪問(17~23日)を前に皇居・宮殿「石橋(しゃっきょう)の間」で記者会見に臨まれた。
天皇陛下の記者会見の要旨は次の通り。
――即位後初めての国際親善を目的とした外国訪問の抱負を。また、インドネシアの印象は。
◆日本とインドネシア外交関係樹立65周年、日本ASEAN友好協力50周年の節目の年に訪問できることは大変うれしい。インドネシアは多様性に富んだ国という印象で、ASEANで最大の人口と経済規模を有し、国際社会で重要な役割を果たしていくと思う。上皇ご夫妻は1991年に国賓として訪問するなどした際、心温まるもてなしを受け、折に触れて話を伺ってきた。上皇さまの発案でインドネシアのヒレナガゴイと日本のニシキゴイを交配してヒレナガニシキゴイという新しい品種が誕生したことも聞いた。2015年にジョコ大統領ご夫妻が日本を訪問した際、私が皇居を案内してヒレナガニシキゴイを観賞し、昨年7月、雅子とともにご夫妻と会った際に思い出話をすることができた。
今回の訪問で関心を払っていきたいと思う点は、第一に日本とインドネシアとの間に培われてきた交流の歴史に思いをはせたい。15世紀初頭にはスマトラ島のパレンバンから出航したと思われる船が、室町幕府の将軍への贈り物としてゾウやクジャク、オウムなどを乗せて現在の福井県小浜市へやってきたことが資料に載っている。日本人がゾウを見たのは、この時が初めてと言われている。
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