サッカーW杯予選 沈黙破るスポーツ界 前回ホスト国ロシア除外

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W杯ロシア大会準々決勝でPK戦の末にクロアチアに敗れ、肩を落とすロシアの選手たち=ロシア・ソチで2018年7月7日、長谷川直亮撮影
W杯ロシア大会準々決勝でPK戦の末にクロアチアに敗れ、肩を落とすロシアの選手たち=ロシア・ソチで2018年7月7日、長谷川直亮撮影

 11月21日開幕のサッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会は、前回2018年大会のホスト国が締め出される異例の事態となった。ウクライナ侵攻を続けるロシアの予選出場禁止が決定。北京冬季パラリンピックからロシアなどが除外されたことに続き、国際政治に沈黙することが多かったスポーツ界で、厳しい措置が続いている。

 軍事侵攻への明確な「ノー」を突きつけた形だが、国際サッカー連盟(FIFA)は当初、及び腰だった。2月27日、ロシア国内での国際試合開催を禁止し、国名の使用や国旗、国歌も認めないとする措置を発表したが、W杯欧州予選プレーオフでロシアと同組のポーランドやスウェーデン、チェコのサッカー協会などの猛反発を招いた。28日に国際オリンピック委員会(IOC)がロシア選手らを大会から除外するよう国際競技団体(IF)に勧告すると、FIFAは欧州サッカー連盟(UEFA)とともに同日、主催大会への出場禁止に踏み切った。

 ロシア・サッカー連合は処分撤回と除外措置の一時凍結を求めたが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)は3月18日までに訴えを退けた。ロシアは24日にプレーオフでポーランドと対戦予定だったが、不戦敗が決まった。

 これまでスポーツは幾度となく政治に翻弄(ほんろう)された。1980年モスクワ、84年ロサンゼルス両夏季五輪など、ボイコットによる不参加はあった一方、国際紛争には事実上の黙認…

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