夏山事故、過去最多80件発生 84人遭難、4人が死亡 今年7、8月 /富山

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山岳事故に対応するための訓練で、人工岩場を登る富山県警山岳警備隊の新人隊員ら=富山県立山町で、森野俊撮影
山岳事故に対応するための訓練で、人工岩場を登る富山県警山岳警備隊の新人隊員ら=富山県立山町で、森野俊撮影

 7、8月の夏山登山期間に北アルプスなど県内で発生した山岳事故は80件(速報値)だったことが、県警山岳安全課のまとめで明らかになった。これまで同期間で最も多かった2002年の71件を超え、過去最悪を更新。同課は、猛暑で熱中症になって体調を崩す人が増えたことなどが原因と見ている。【高良駿輔】

猛暑で体調を崩す

 同課によると、今年7月1日~8月31日の2カ月間に80件発生し、遭難は84人。うち4人が死亡、1人が行方不明になった。昨年同期は発生が68件で遭難者は71人、うち死亡と行方不明者は1人ずつだった。

 遭難者の内訳は、転倒が22人と最多で、病気20人▽疲労7人▽滑落7人。年代別では、60歳以上が43人と過半数を占めた。8月3日には、北アルプスの登山道で東京都の70代男性が脱水症状を訴え、救助された。同8日には剱岳で滑落したとみられる福岡県の80代男性が死亡するなど、高齢者の事故が目立った。捜査関係者は、「前回よりも上を目指す登山者が多いが、(年配者の)体力は年々、低下している可能性がある」と警…

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