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【妊娠線】は一度できたら治すことは不可能!?皮膚科医・友利先生がその真否と予防方法を紹介

公開日:2023.06.07

【妊娠線】は一度できたら治すことは不可能!?皮膚科医・友利先生がその真否と予防方法を紹介

妊娠してお腹が大きくなると、赤やピンク色などの線が入ることがある。そのいわゆる妊娠線は、「なぜできるのか?」「予防法は?」「すでにできたものを改善することはできる?」妊娠線の疑問に皮膚科医の友利新先生がズバッと回答してくれました。

目次

教えてくれたのは…
友利新先生

皮膚科医・内科医

友利新先生

都内のクリニックに勤務する傍ら、テレビや雑誌など幅広いメディアで美と健康についての正しい知識を発信。皮膚科医の視線でコスメ愛を語るYouTubeチャンネルも大人気。
ベビー向けブランド「メディスキン」をプロデュース。
【YouTubeチャンネル】友利新 / 医師「内科・皮膚科」
【HP】公式HP
【Instagram】@aratatomori

妊娠経験者に調査! 妊娠線ができたのは50%越え

Q.妊娠線はできましたか?

【妊娠線】は一度できたら治すことは不可能!?皮膚科医・友利先生がその真否と予防方法を紹介

VOCE公式Twitterおよび公式Instagramにて、妊娠経験のある一般読者202名を対象にアンケートを実施したところ、半数を超える52.5%もの人が「妊娠線ができた」と回答。2人に1人以上の確率で妊娠線ができる可能性があるという実情は未来のママにとってかなり情報なのでは!?

〈妊娠線に悩む人の声〉
・妊娠中は何もなくて喜んでいたのに、出産後に発生してショック……。
・「勲章」と言われたけれど、やっぱり嫌だ。まだ若いし、もっとお腹を見せるファッションなど楽しみたかった。
・予防していたつもりだったけど、くっきり線が入りました。何が正解だったのかわかりません。

妊娠線ができやすいのは妊娠7〜10ヵ月頃!

Q.妊娠線はいつからできましたか?

【妊娠線】は一度できたら治すことは不可能!?皮膚科医・友利先生がその真否と予防方法を紹介

妊娠後期に突入すると、それまでの緩やかなお腹のふくらみ方とは様子が変わり、日に日に大きくなるような実感があるほど、お腹が大きくせり出してきます。その時期とアンケート結果の妊娠線の発生時期がドンピシャリ!

妊娠線ができた体の部位No.1はお腹。太ももやお尻も確率高め

Q.妊娠線ができた部位はどこですか?

【妊娠線】は一度できたら治すことは不可能!?皮膚科医・友利先生がその真否と予防方法を紹介

妊娠線というと、お腹にできるイメージがありませんか? ですが、人によっては、太ももやお尻、バストに出る人も。それほど多くないケースのようですが、腰や二の腕にできることもあるようです。

【妊娠線】は一度できたら治すことは不可能!?皮膚科医・友利先生がその真否と予防方法を紹介

皮膚科医の先生に聞いた! 妊娠線は予防できる?

三度の妊娠と出産を経験している美人皮膚科医・友利先生に妊娠線の真実を取材。ご自身の経験も含めて語っていただきました。

Q.妊娠線はなぜできる?

A.急激な腹部膨張による皮膚の亀裂です。

【妊娠線】は一度できたら治すことは不可能!?皮膚科医・友利先生がその真否と予防方法を紹介
友利先生
友利先生

お腹が大きくなると物理的に皮膚が引っ張られます。表皮自体は伸びるのですが、その下にある真皮や皮下組織の間にある伸びにくい部分に亀裂が入ってしまうと妊娠線が生じます。妊娠によって副腎皮質ホルモンが増えることでコラーゲンの産生が低下し、肌の弾力や伸縮性がダウンすることも影響します。


Q.妊娠線は予防できる?

A.保湿である程度予防できますが、絶対的な予防法はありません。

【妊娠線】は一度できたら治すことは不可能!?皮膚科医・友利先生がその真否と予防方法を紹介
友利先生
友利先生

“妊娠線に効く成分”というものはありません。そのため、絶対コレで対処できるというものではないのですが、しっかり保湿ケアをして肌を潤いのあるしなやかな状態を保っておくことは予防策として有効です。より高保湿という点で考えるならローションや美容液より、乳液やクリーム、オイルなど、油分を含んでいるアイテムを選ぶほうがベターでしょう。


Q.妊娠線はいつから予防すればよい?

A.お腹が急激に膨らみはじめる「妊娠5ヵ月頃」よりも前までには、始めておきましょう。

友利先生
友利先生

お腹が大きくなる前にいいコンディションを整えておく先手ケアこそ妊娠線回避のカギ。妊娠判明後すぐに始めて損はありません。私自身は、日頃行っているボディケアをベースに、お腹まわりや太ももなど妊娠線ができやすい部分のみ保湿コスメを重ね塗りする程度のケアでしたが毎日欠かさず続けたことがよかったのか、妊娠線を回避することができました。


Q.できてしまった妊娠線はもう消えない?

A.一度できてしまった妊娠線を消すことはほぼ不可能です。

友利先生
友利先生

「妊娠線・美容医療」と検索すると、マッサージピールやレーザーなど、さまざまな方法が出てきます。実際に私が勤務するクリニックにも希望される患者様がいらっしゃいます。ですが、私の実感値ベースでは、美容医療をもってしても妊娠線はほとんど改善が見られないと感じるため、高い費用を払ってまでやる価値があることなのかは疑問を感じます。

また、妊娠線に「美白コスメは効きますか?」という質問も受けますが、皮膚下にある組織の亀裂には美白成分は届かないと考えたほうが賢明でしょう。妊娠線は、未然に防ぐことがなにより大切なのです。


Q.高齢出産と妊娠線は関係ある?

A.ほぼありません。

友利先生
友利先生

母体の皮膚状態は関係しますが、高齢出産だからできやすいということはありません。年齢よりも初産、経産婦であるかも関係するようで、妊娠線は初産のほうができやすいという声もあるようです。


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