更新日:2021年11月29日
文書番号:103051

【ミラーレスカメラ】視線入力を使用するには?(EOS R3)

この質問の対象商品
EOS R3では、カメラが撮影者の視線(ファインダーをのぞいている目の視線)を検出し、視線の位置にAFフレーム/AFエリアを移動する「視線入力」機能を搭載しております(静止画撮影時のみ使用可能)。視線の位置によって、AFフレームを選択・移動させ、撮影を行うことができます。
 
視線入力の設定・キャリブレーション方法
 
1.視線入力のキャリブレーションを行う。
キャリブレーションは撮影するときの状態(裸眼・コンタクトレンズ使用・眼鏡使用など)で行ってください。
 
1-1.カメラの電源を入れてファインダーをのぞき、ファインダー内の表示がくっきり見えるようにファインダー横の<視度調整つまみ>を回して調整します。
 
1-2. <MENU>ボタンを押し、<>の<>を開き、<CAL登録番号>を選択し、登録したいキャリブレーション番号を選択して<SET>ボタンを押します。
この番号に、次の手順で実施するキャリブレーションのデータが登録されます。
 
1-3.視線入力のメニューから、<キャリブレーション(CAL)>を選んで、<実行>します。
 
1-3.ファインダーをのぞいて、登録番号に間違いがなければ<M-Fn>ボタンを押します。
ファインダー内 カメラ操作
M-Fnボタン
 
1-4.ファインダーをのぞいたまま、画面内に表示される◯を見ながら、〇が消えるまで<M-Fn>ボタンを押します。
(〇が消えるまで、目を動かさず、瞬きをしないで見続けてください。)
ファインダー内(のぞいたままで) カメラ操作
 
1-5. カメラの指示に従い、項目1-4の操作を5か所(中央・右・左・上・下)繰り返します。
 
1-6. <終了>を選ぶと、キャリブレーション終了です。(「繰り返し実行」を行うと、再度キャリブレーションを行います)
参考
  • 同じ撮影者で、繰り返しキャリブレーションを実施すると、視線検出の精度が向上します。(カメラの縦横を変える、周囲の明るさを変えるなど)
  • キャリブレーション時はカメラはまっすぐ構えるようにし、下向きでのキャリブレーションを行わないでください。
  • 視線が検出できないという画面が表示されたときは、しっかりファインダーをのぞき直してもう一度キャリブレーションを行ってください。
  • キャリブレーションの注意点についてはこちらをご参照ください。
 
 
2.視線入力を<する>に設定する。
 
2-1<>の<>から、視線入力を「する」に設定します。  
 
(変更の必要があれば)<CAL登録番号>を選択し、使用するキャリブレーションの登録番号を選んで、<SET>ボタンを押します。
参考
  • キャリブレーションの登録番号名は任意の名称に変えることができます。変更したい場合は、上の「CAL登録番号」の画面で<INFO>ボタンを押してください。
 
3.視線入力に関するボタンを確認する。
初期設定
ボタン 設定 設定時のカメラの動き
シャッターボタン半押し
視線でAFフレーム移動・測光・AF開始 シャッターボタンの半押しで、視線入力を使ったAFフレームの決定と、測光・AFを開始します。
<SET>ボタン
視線入力のON/OFF切り替え SETボタンを押すことで、視線入力を「使う」「使わない」の切り替えを行うことが出来ます。
参考
  • ボタンカスタマイズで、視線入力に関する機能を割り当てできるボタンはこちらをご参照ください。
視線入力使用時のファインダー表示
 
  • 視線入力を「する」にして、ファインダーをのぞくと、ポインター(1)が表示されます。
  • 「被写体追尾(トラッキング)」が「する」のときは、被写体を検出すると追尾フレーム(2)も表示されます。
  • ピント合わせを行う位置に視線を合わせると、ポインター(1)が表示されるため、シャッターボタンを半押し(初期設定で「視線入力でAFフレーム移動・測光・AF開始」)すると、ポインター(1)の位置でAFを行います。
    ※「視線入力でAFフレーム移動」を別のボタンに割り当てしている場合は、そのボタンを押すとAFフレームが移動します。
  • カメラが視線の動きを捉えられないと、ポインターの動きが停止することがあります。その場合は、一度ファインダーから目を離してから、画像の四隅が均等に捉えられるようにしてのぞき直してください。
  • 視線入力の精度は繰り返しキャリブレーションを行うことで向上する場合があります。
 
視線入力使用時の注意点
 
視線入力に関する注意点をご案内いたします。
 
<視線入力について>
動画では使用不可 視線入力は静止画撮影時のみ使用できます。
撮影時と同じ状態でキャリブレーションする コンタクトやメガネなど、撮影を行うときと同じ目の状態でキャリブレーションを行ってください。
 
 
<キャリブレーションについて>
登録は人ごとに行う
複数人で同じカメラの視線入力をご使用される場合は、個別(人別)に登録番号を設定してキャリブレーションを行ってください。
※キャリブレーションデータは6件まで登録できます。
また、同じ人でもメガネやコンタクトレンズの有無や別売のアイカップ(ER-hE)を用いて視線入力を使う場合は、条件に応じて登録番号を変更してキャリブレーションを行うことをおすすめいたします。
CAL登録番号1 CAL登録番号2 CAL登録番号3
Aさん Bさん
メガネあり メガネなし
キャリブレーションは複数回実施をおすすめ 視線入力の精度を向上するために、同じ人・同じ前提(メガネ・コンタクトなど)で使用する場合は、周囲の明るさの変化(屋外/屋内、昼/夜など)に応じて、同じ登録データに対して繰り返しキャリブレーションを行うことをおすすめします。
カメラの向きを変えてキャリブレーションを実施する
同じ登録番号に横位置・縦位置(グリップ上下)でキャリブレーションを行うことで、それぞれの構え方で視線入力を使用することができます。 
CAL登録番号は同じ
キャリブレーション1回目:横位置 2回目:縦位置(グリップ上) 3回目:縦位置(グリップ下)
キャリブレーションはカメラを下に向けて行わない(まっすぐ構える) 視線入力の精度が低下することがあるため、カメラはまっすぐに構えてキャリブレーションを行ってください。
 
<ファインダーののぞき方について>
視線入力を使う時のファインダーののぞき方 太陽光などの入射を防ぎ、画面の四隅が均等に見える状態で目の位置を安定させるため、アイカップに顔をしっかりと押し当ててください。
視線検出ができなかったり、精度が落ちることがあるケース
眼鏡や構え方などで、目がファインダーから遠かったり、光軸からズレている
キャリブレーション時と撮影時でファインダーののぞき方が変わっている
ハードコンタクトレンズ・カラーコンタクトレンズを使用している、近赤外線カットやミラー加工、遠近両用レンズなどの特殊な処理がされているメガネを使用している
メガネやファインダーが曇っている
太陽光がファインダーに入射している
 
<撮影時のコツ>
目を細めると精度が落ちる 両目を開けると改善することがあります。
被写体を見る ポインタを見続けると、ポインタが動き続けることがあるため、撮影したい被写体を見ることをおすすめします。
ポインタの色や形状は選択可能 視線入力で表示されるポインタの色や形状はカメラの設定で選択することができます。
ポインタを安定させるには? ポインタの敏感度設定を変更することで、ポインタの反応速度や安定性を変えることができます。
 
視線入力が割り当てできるボタン(ボタンカスタマイズ)
 
ボタンカスタマイズの設定方法と、ボタンカスタマイズで設定可能な視線入力の割り当ては以下の通りです。(動画撮影の設定では割り当てできません)
 
<ボタンカスタマイズの設定画面>
1.カメラの<MENU>ボタンを押し、の<4>を開き、「ボタンカスタマイズ」を選び、、<SET>ボタンを押します。
2.設定したいボタンを<SET>ボタンで選び、機能を割り当てします。
 
<視線入力の機能が割り当てできるボタン>
●:初期設定、〇:設定可能、-:設定不可
ボタン名※1
視線入力でAFフレーム移動
・測光・AF開始
視線入力で
AFフレーム移動
視線入力で
AFフレーム移動
・AF開始
視線入力の
ON・OFF
シャッターボタン半押し
- - -
動画撮影ボタン
- - -
MODEボタン
- - -
AF-ONボタン
-
AEロックボタン
-
AFフレーム選択ボタン
-
絞り込みボタン
-
レンズファンクションボタン※2
-
マルチファンクションボタン
- - -
マルチファンクションボタン2
-
照明ボタン
- - -
SETボタン
- - -
※1:横位置・縦位置に同じボタンが配置されている場合は、両方のボタンで設定が有効になります。
※2:超望遠レンズに搭載している「AFストップボタン」を指すため、搭載レンズ使用時のみ使用可となります。
視線入力の活用例
 
組み合わせ例 設定 カメラの動作
視線入力+被写体追尾
  • シャッターボタン半押し:視線でAFフレーム移動・測光・AF開始
  • 被写体追尾(トラッキング):する
ファインダーをのぞいて、視線を向けたところにシャッターボタン半押しでAFフレームが移動。そのAFフレーム位置で被写体を補足し、追尾を開始します。
  • シャッターボタン半押し:測光・AF開始 
  • <AF-ON>ボタン:視線でAFフレーム移動
  • 被写体追尾(トラッキング):する
続撮影中などに、視線を別の被写体に向け、<AF-ON>ボタンを押して、視線の位置に被写体を切り替え。状況の変化に即応し、補足・追尾する被写体をワンタッチで設定・変更できます。
↑+「検出する被写体」・「瞳検出」を組み合わせることで、任意の被写体を捉えやすくなります。
視線入力+フォーカスガイド
  • シャッターボタン半押し:視線でAFフレーム移動・測光・AF開始
  • フォーカスガイド:「入」
フォーカスガイドを「入」にすると、マニュアルフォーカス使用時、人物に対して現在のフォーカス位置からピントの合う位置への調整量と調整量が視覚的に表示。視線入力を組み合わせると、視線を合わせた位置にこのフォーカスガイドを表示することができます。
[フォーカスガイドの表示例]
 

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EOS R3