アフガニスタンを代表する炊き込みごはん
パキスタンやイラン、ウズベキスタン、中国など6つの国と国境を接するアフガニスタン。イスラム教を国教とする多民族国家であり、周辺の国々や民族と影響を受け合った、非常に多彩な食文化を育んできました。
カブリ・プラオ(パラウ)はアフガニスタンを代表する国民食で、アフガニスタン周辺が原産地とされるにんじんと、肉を使った炊き込みごはん。お祭りやお祝いの席にも欠かせない一品です。”カブリ”(ダリ語でقابلی アルファベットでkabuliまたはqabli)は、首都カブールと関連づけて説明されることがありますが、実はカブール発祥の料理ではなく(起源はアフガニスタン北部、ウズベキスタンとの国境地域といわれる)、「豪華な、料理上手な人の」といった意味ですのでご注意を。
先日、駐日アフガニスタン大使館職員で「アフガン・サフラン」を経営されている友人のアフガニスタン人、アシュラフ・バブリさんに召し上がっていただく機会があり、お墨付きを頂戴して光栄でした(笑)。大使館のアフガニスタン人シェフが作ってくださるカブリ・プラオが最高においしくて、少しでも近づきたいと研究した甲斐があったかな。まだまだ研究したいです!
↑アフガニスタンの家族の食事風景を描く、国際連合食糧農業機関(FAO)の記念切手(1982 アフガニスタン発行)
カブリ・プラオは中央アジアのプロフ等と似ていますが、味が異なります(アフガニスタンの方が薄味です)。長粒のバスマティ米を使うとより本場らしくなりますので、ぜひお試しください。
カブリ・プラオ Kabuli Pulao(Palaw)قابلی پلو レシピ
【材料】
米(あればバスマティ米) 2カップ(10分、お湯に入れる)
骨付き鶏肉 2、3本 (骨付きの羊肉や牛肉でもよい。食べやすい大きさに切る)
玉ねぎ 1/2個(みじん切り)
にんじん 1本(細切り)
レーズン 大さじ1
カルダモン粉 小さじ1/3
クミン粉 小さじ1/3
植物油 大さじ2~
塩 小さじ1
トマトピューレ 大さじ2(ケチャップでもよい)
水 2と1/2カップ
【作り方】
・現地では人により、他にターメリックやサフランなどを加えたり、お皿に盛るときにアーモンドやピスタチオなどを加えることも。また、少し手間をかけて、骨付き肉をあらかじめホロホロになるまで圧力鍋で煮込んだり、炊き込む直前に焦がした砂糖(カラメル)をかけることもあります。
・付け合わせには、にんにく入りヨーグルト、トマトやきゅうりを刻んだサラダを。一緒に混ぜて食べると栄養のバランスが取れる上、さらにおいしくなります。
アフガニスタンでのカブリ・プラオの作り方手順(動画)
たき火を使って作るアフガニスタンの農村での作り方ですが、参考になります。