宿泊施設の種類や違いは?それぞれの宿泊施設の特徴をタイプ別に解説

宿泊施設とはなんでしょうか?ホテル、旅館、民宿など、宿泊という目的は一緒でも、種類が違えば部屋の雰囲気やサービス内容は様々です。それぞれの施設にはどんな違いがあるのでしょう。今回は、宿泊施設の種類とタイプ別の特徴について解説します。

目次

    宿泊施設とは?宿泊施設の種類は旅館業法で分類される

    ホテル看板

    iStock/gerenme

     

    旅館業とは「宿泊料を受けて人を宿泊させる営業」と定義され、「宿泊」とは「寝具を使用して施設を利用すること」とされています。また「宿泊料を受けること」が要件となっているため、宿泊料を徴収しない場合は旅館業法の適用は受けません。

     

    旅館業法により、旅館業の種別は4種類に分けられています。

     

    • ・ホテル営業

    ホテル営業は、洋式の構造及び設備を主とする施設を設けて営業します。

     

    • ・旅館営業

    和式の構造及び設備を主とする施設を設けて営業するのが旅館営業です。駅前旅館、温泉旅館、観光旅館のほか、割烹旅館が含まれます。

     

    • ・簡易宿所営業

    宿泊する場所を多数人で共用する構造及び設備を設けているのが簡易宿所営業です。例えば、山小屋、スキー小屋、ユースホステル、カプセルホテルなどが該当します。

     

    • ・下宿営業

    下宿営業は、1ヶ月以上の期間を単位として宿泊させる営業です。

     

    宿泊施設の種類:ホテル営業

    リゾートホテル

    iStock/7maru

     

    ホテル営業に含まれる宿泊施設についてご紹介します。

     

    シティ・ホテル

    シティ・ホテルは、日本におけるホテルの分類の一つで、都市部に位置した大型のホテルを指します。宿泊だけでなくレストラン、宴会場などの付帯施設を十分に備え、客室はシングルやツインなどのタイプが多く、グレードも多種多様です。

     

    シティ・ホテルは、様々な目的での利用客を想定した、都心で快適に過ごすためのホテルで、レストランはもちろん、ジムやプールなどの設備が充実しており、宿泊料金も高額であることが多いのが特徴です。

     

    また、大きなエントランスやフロントが設置され、コンシェルジュサービスやバトラーサービスなどが充実しています。このような大型施設が都心部にある場合、シティ・ホテルと判断することができます。

     

    ビジネスホテル

    ビジネスホテルは、宿泊機能に特化したホテルで、主に低価格帯のホテルを指します。

     

    ビジネスホテルの由来には、個室の充実や統一化した料金など現在のビジネスホテルの基礎となった当初のホテルの宣伝文句である、「ビジネスマンのためのホテル」という言葉が関連しているという説があります。

     

    低価格のため出張利用に最適で、ビジネス用の機器やサービスが充実しているビジネス・ホテルは全国に普及しており、近年ではビジネス客以外にも旅行などで宿泊する人が増えています。

     

    Wi-Fiはもちろん、有線LAN、コピー機やプリンターなどのビジネスマン向けの機器が揃っているホテルも多くあります。

     

    リゾートホテル

    リゾートホテルとは名前の通りリゾート気分を存分に楽しむためのホテルです。お手頃価格で泊まれる代わりにコンパクトでセルフサービスが多いビジネスホテルとは違い、サービスが充実しておりレストランやバーラウンジ等の設備があります。

     

    シティホテルと呼ばれるホテルも同等の設備がありますが、リゾートホテルとされるホテルは立地場所に特色があります。海の近くで全室オーシャンビューのホテル、秋に紅葉を楽しめる山の近くや温泉街のホテルなど、観光地の散策に便利でその土地の特長を味わえる立地に建てられています。

     

    また、ホテル内のレストランでは料理もその土地ならではの食材や調理法で作った料理を提供している事が多いので、ホテル内だけでその土地の魅力を丸ごと楽しめるのが利点です。

     

    宿泊施設の種類:旅館営業

    銀山温泉

    iStock/gyro

     

    次に、旅館営業の代表である温泉旅館についてご説明します。

     

    温泉旅館

    温泉旅館とは、温泉地に立地する旅館の総称で、一般的に内湯や露天風呂などの大浴場を備え、温泉と食事を楽しむことを主な目的としている旅館です。旅館業法では、設備は和式がメインで客室数は5室以上、1室の床面積が7平方m以上などの基準が設けられています。

     

    家族連れや団体客など、それぞれの宿泊客のニーズに応じて、さまざまなタイプの温泉旅館があります。高級で上質な雰囲気を大切にする旅館、家庭的な雰囲気をモットーとする旅館など多種多様ですが、共通しているのは温泉にこだわっているところでしょう。源泉かけ流しの大浴場や露天風呂、なかには客室に露天風呂を備えている施設もあります。

     

    規模の大きい温泉旅館では、レストランやバー、会議室、大小の宴会場を備えているところなどもあります。温泉旅館の食事を楽しみに来る宿泊客も多く、その土地ならではの旬の食材を使って、料理人が腕を振るい、質の高い料理でお客様ををもてなします。

     

    宿泊施設の種類:簡易宿所営業

    ドミトリー

    iStock/Drazen_

     

    簡易宿所営業の宿泊施設にはどのようなものがあるのでしょう?代表的な施設の特徴を見てみましょう。

     

    民宿

    民宿は、主に海水浴場やスキー場などの観光地で、季節的に営業する宿泊施設のことを指します。小規模な家族経営が基本で、建物は昔ながらの和風建築、風呂やトイレは共同というのが一般的です。

     

    その土地ならではの新鮮な旬の食材を活かした手料理や郷土料理をふるまい、人情味のある家庭的なおもてなしを特徴としています。まるで、田舎の祖父母の家に来たような、懐かしい感覚が味わえる施設です。

     

    カプセルホテル

    カプセルホテルとは、都市部の駅周辺や繁華街など、市街地に立地する短期滞在型の宿泊施設のことをいいます。

     

    「カプセル」と呼ばれる就寝用の設備で構成され、カプセル内にはテレビやラジオ、一人用のベッドなどが組み込まれています。リーズナブルな料金で、ビジネスホテルのシングル料金よりも格安となっているのが特徴です。

     

    近年では、大浴場や露天風呂、サウナなどの施設を備え、朝食などのサービスを提供するカプセルホテルもあります。清掃は連泊の場合でも毎日行われるため、カプセル内は清潔に保たれています。

     

    一般的に男性客のみ利用でき、カプセルフロア以外は喫煙可能。最低限のプライバシーは守られていますが、いびきや足音、目覚まし時計の音など、騒音が気になり眠れないなどデメリットもあります。しかし、利便性の高い立地で予約なしで気軽に滞在できることから、終電に乗り遅れた会社員などにも利用されています。

     

    ユースホステル

    ユースホステルは、青少年が経済的に旅をするための宿泊施設で、世界中に広がるネットワークでつながっています。ドイツにおいて、青少年の徒歩旅行に安全で安価な宿泊場所を提供しようと始まった運動を背景として生まれました。

     

    ユースホステルはセルフサービスが基本で、食事や寝具の用意は自分で行い、アメニティも有料の場合が多いです。客室は男女別の相部屋ですが、ファミリールームやツインルームを備えたユースホステルもあるので、旅のスタイルや人数、予算に合わせて選ぶことができます。

     

    ユースホステルの多くは、ユースホステル協会や連盟が運営していたり、協会に加盟しています。ユースホステルは誰でも利用できますが、会員になると加盟している施設を割引料金で利用できたり、観光施設の入館料やお店で割引が受けらえるなどの特典があります。

     

    ゲストハウス

    ゲストハウスは、他者との交流を重視した宿泊施設です。プライベート性の高いホテルや旅館とは異なり、初対面の宿泊者同士、宿泊先のスタッフ、地域の人々など、他者との接点が生まれる共有空間を多く設けた、パブリック性の高い宿を指すケースが多くなっています。

     

    素泊まり1泊3000円程度から滞在できたり、併設されたカフェやバーに1杯から立ち寄れたりなど、気軽さだけでなく、普段のコミュニティとは異なる交流や、観光にはないローカルな情報を求めて、職業・年齢・国籍を問わず、多彩なバックグラウンドの人々が集まります。

     

    宿泊施設の種類には多様性がある

    ライフスタイルホテル

    iStock/daruma46

     

    ホテルや旅館は、単に宿泊するための「施設」としての機能だけでなく、宿泊そのものの「体験」の質を高める機能も求められています。

     

    例えば、ブランドコンセプトや内外装のデザイン、朝食の内容などで地域性や独自性を創出することや、ライフスタイル型ホテルといった新しいタイプのホテルも、同じ宿泊施設の中での差別化要素と言えるでしょう。

     

    今後は、このようなホテルの独自性や創造性によって集客力を高めるという差別化が、ホテル運営や旅館運営の鍵になるのではないでしょうか。

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