天才?会田誠展
「天才でごめんなさい」
2018年2月10日から24日までの2週間、北青山にある青山クリスタルビルのB1とB2を会場に会田誠展「GROUND NO PLAN 」が開催中だ。会田誠といえば2012年に森美術館で「天才でごめんなさい」という回顧展を開催した奇才アーティストである。好き嫌いは別にして日本の現代アートの一端を担ってきたこの作家は予測不能な発想と表現でいつも驚きを提供してくれる人である。今回の展覧会はアートの発展に力をいれる公益財団法人大林財団の助成プログラム「都市のビジョンーObayashi Foundation Research Program」によって開催されることとなった。今後も2年に1度の頻度で5人の推薦選考委員の推薦によって選ばれたアーティストが都市をテーマに作品制作と発表をするという企画なのだそうだ。
第一回は会田誠
記念すべきその企画展の第一回のアーティストに選出されたのが会田誠なのだが会田誠と都市とはなかなか結びつかないような感じだがそこにこそ狙いがあったようで展覧会は相変わらずのハチャメチャな表現で面白い展覧会になっている。地下1階と2階のフロアーは吹き抜け部分もあるが壁から吹き抜け部分まで会田誠ワールドが炸裂していてこの異質な才能のアーティストは相変わらずパワー全開である。ゲストにChim↑Pomや山口晃も招き「やりたい放題」な展示インスタレーションを展開している。壁に貼られたビニールシートや紙切れに殴り書きされた会田誠の論理展開など読んでも面白いのでゆっくりと読み進むのもオススメだ。黒板に書かれた詳細な説明とリアルなジオラマ模型で提案された新宿御苑大改造計画が特に圧巻だった。2週間の期間限定なので興味のある方は是非見に行って欲しい。
「風の塔」改良案、口がちくわの「ちくわ女」完成予想図。
会場でライブペインティングの作品制作をする作家の山口晃。
ゲロがテーマ?どういう発想なんだろうという作品が多い。
入り口付近にどーんと置かれた「NEO出島」ジオラマ。
新宿に手つかずの自然の渓谷を作るという新宿御苑大改造計画のジオラマ。
新宿御苑大改造計画の詳細な内容説明が描きこまれた黒板。
地下にも様々なスローガンを打ち立てる看板作品が並ぶ。
Chim↑Pomの展示した雑誌などの屋台のインスタレーション。
吹き抜け部分も垂れ幕の作品が所狭しと展示されている。
「発展途上国から始めよう」という不思議な作品。
地下1階から吹き抜けの地下2階に向かって挨拶をする会田誠。
様々な素材に殴り書きされたステートメントやアイデアは面白い。