アオスジアゲハの蛹化から羽化の観察

2023年6月26日 生物

散歩をしていると、ヤブニッケイの稚樹にアオスジアゲハの終齢幼虫が居ました。羽化までの様子を観察するべく、飼育してみることとしました。

蛹化から羽化までの観察

6月1日 採取時の幼虫

採集したアオスジアゲハは約3cmほどの終齢(5齢)幼虫。2本の角が目立ちます。高さが30cmほどしかないヤブニッケイの稚樹に3匹かたまってついており、葉はほとんど食べ尽くされていました。幼虫期間中、餌としてヤブニッケイとクスノキの葉を与えました。

アオスジアゲハの幼虫

6/1 14:30頃:採集してすぐの様子

アオスジアゲハの幼虫の口元

アオスジアゲハの幼虫の口元

6月6日 蛹化

アオスジアゲハの蛹

6/6 9:30頃:アオスジアゲハが蛹になった。よく見ると、胴を支えている糸が確認できる。

飼育を始めて1週間ほどで蛹になりました。2本あった角は1本になりました。壁に細い糸を網目状に張り巡らせ、よく見ると、それらの糸をより合わせた一本の糸が胴を支えています。下部も同様に、壁に網目状に張り巡らせた糸が一本に集まって蛹の下部の先端を壁に繫いでいます。胴に回した一本の糸と下部の先端のみが壁との接点となり、少し揺らすとぶらぶらと左右に動きますが、壁に何本もの糸が張り巡らされているため、簡単には壁から剥がれない構造になっています。

アオスジアゲハの蛹

6/6 9:30頃:上から見ると壁と蛹は2本の糸で繋がっている。

6月17日  羽化

8:51:蛹の一部が黒くなり、翅の柄が外側から確認できるようになりました。上方には、目になる部分の2つの丸みも確認できます。アオスジアゲハP6173293

10:01:背側はまだ緑色でした。アオスジアゲハRIMG0001
12:51:上部から下部に向けて黒い部分が広がりました。アオスジアゲハRIMG0020
15:44:全身が真っ黒になりました。アオスジアゲハRIMG0035
19:03:上部が白っぽく見えるようになりました。外の殻と中身に隙間ができてきたのだと考えられます。アオスジアゲハRIMG0055
21:33:全身が白っぽくなりました。アオスジアゲハRIMG0070
21:43:背中がT字に割れ、中身が出始めました。アオスジアゲハRIMG0071
21:53:全身が出ました。アオスジアゲハRIMG0072
22:03:まだ翅が曲がっています。アオスジアゲハRIMG0073
22:13:翅がまっすぐに伸びました。アオスジアゲハRIMG0074
6月18日6:23:翅を開き、移動しました。アオスジアゲハRIMG0123

アオスジアゲハの蛹化から羽化まで

蛹化から11日後の朝9時に蛹の黒化が始まり、約10時間後の夜7時に殻と中身に隙間ができ始めたことにより上部から灰色っぽくなり始め、その約2時間半後の夜10時前に羽化が始まりました。10分後には体がすべて外に出て、20分ほどで翅もまっすぐに伸びました。夜の間はそのまま動かず、朝6時半ごろに移動しました。他の二匹は、羽化後すぐに上方への移動を始めました。羽化場所によっては蛹から出てすぐに、翅を乾かすのに適した場所に移動するようです。

チョウの羽化は、一瞬で見逃してしまうことが多いですが、蛹の色の変化が羽化のタイミングの目安になりそうです。