北方四島とは

 北方領土とは、北海道の東北部の海に浮かぶ4つの島々からなる地域の総称です。
4つの島とは、択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島のことで、島々が4つに分けられている地域なので、北方四島という言い方もします。
 地図で見ると北方領土は、北海道の端にある小さな島という印象を受けるかも知れませんが、北方領土の面積の総計は、5,003.1㎢で、千葉県や愛知県とほぼ同じ面積に相当していて、広大な面積を有する地域なのです。
 各島別の比較を紹介すると、択捉島は東京都の面積よりも広く、国後島も沖縄本島よりも大きな島です。
 また距離では、根室半島の東端である納沙布岬から、歯舞群島の貝殻島までの距離でわずか3.7kmしか離れていません。
 気温は、海洋気象の影響を受けて寒暖とも緩やかで、極寒期でも根室地方とほぼ同じくらいです。択捉島紗那測候所の観測記録(昭和5~7年(1930年~1932年))によれば、年平均気温は3度から5度で、月平均最低気温が-5度以下の月は12月から3月までの4ヶ月、月平均最高気温が10度以上の月は6月から10月までの5ヶ月となっています。
降雪期は11月から翌年5月上旬までとなっています。
 またこれらの島々の海域は千島寒流と対馬暖流が交錯しているため水産物が極めて豊富で、古くから世界三大漁場のひとつに数えられています。
 主な水産物に、昆布、さけ、ます、たら、すけそう、たらば蟹、なまこなど。
そのほか、戦前には、林業(針葉樹林)、鉱業(硫黄、金、銀)畜産(馬)も行われていました。
北方四島