クラシックコンサートと筋肉がコラボ 五輪銅の奥野史子氏 日本人初シルク・ドゥ・ソレイユの経験生かす

山本 鋼平 山本 鋼平
公演への意気込みを語る奥野史子氏=都内
公演への意気込みを語る奥野史子氏=都内

 クラシック音楽と「筋肉」がコラボレーションする異色コンサート「筋肉協奏曲~マッスル!ハッスル!クラシック!」(3月5日、東京・サントリーホール)の会見が13日、都内で行われた。アーティスティックスイミング(旧名シンクロナイズドスイミング)の92年バルセロナ五輪のソロ・デュエット銅メダリストの奥野史子氏(50)らが出席した。

 2017年に早稲田大学ビジネススクール川上智子研究室とエール管弦楽団が開始したプロジェクト・クラシカエールでは、クラシック音楽と異ジャンルを融合させた新しい芸術エンターテインメントの創出に挑戦。「五感」「空手」「マジック」「宇宙と謎解き」「海洋資源保護」に続く、第6弾のテーマに「筋肉×テクノロジー」を掲げた。筋肉の美しさと力強さをアートとして表現するとともに、健康寿命延伸、4歳以上からの親子での参加、運動不足解消にも取り組む。

 奥野氏は早大・川上智子教授の呼びかけを受け参加。19歳から11歳まで3人の子育てに取り組む中で「子どもが小さい頃、クラシックコンサートに連れて行ったことなかったのは一つの後悔でした。そして筋肉は私の専門でもありますので」と共鳴。現役引退後、世界的サーカス・エンターテインメント集団のシルク・ドゥ・ソレイユに日本人で初めて出演した経験を生かし、同集団で鉄棒のスペシャリストとして活躍した奥澤秀人氏を招いた。奥澤氏が取り組むエアリアル(空中演舞)とクラシック音楽との共演に「サントリーホールで初めてエアリアルを行えることになりました。相当ハードルは高いと思いましたが、実現できてうれしい」と手応えを語った。当初はプールをステージに登場させるプランも浮上したが、6メートルの高さから吊された布等を用いた空中パフォーマンスへとたどり着いた。

 人工知能(AI)のAIVAが作曲したオリジナル曲とエアリアルとのコラボの他にも、多くの見どころが用意された。マヒノバ日本校からは本場のタヒチダンスを披露。人気のストレッチ系ユーチューバーの理学療法士オガトレ氏は、会場で座ったままできるストレッチをオーケストラの生演奏とともに実施する。テレビ番組「芸能人格付けチェック!」にも出演したヴァイオリニスト・橋森ゆう希氏も参加する。

 筋肉紳士集団ALLOUTからは精鋭が自慢の筋肉美をクラシック音楽とともに披露する。同時に、ゴルフのトレーニングで活用されるSottoコネクト(筋肉デバイス)を装着し、筋肉が収縮する電気信号を映像として可視化する企画にも参加。同集団のAKIHITO代表は「これまでも筋肉とサウナ、銭湯などの異業種とコラボしてきましたが、クラシックコンサートは初めて。格式高いサントリーホールでやっていのかと思いましたが、当日は、最後に倒れるくらいまでパンプアップしていきたい」と大きな胸を張った。

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