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ビジネスモデルキャンバスのつくり方を経営学者が解説!【テンプレート付き】

書いた人

著者 / 中川功一(やさしいビジネススクール学長・経営学者)
経歴 / 元大阪大学大学院 経済学研究科 准教授
専門 / 経営戦略論・イノベーション・マネジメント、国際経営
主著 / 感染症時代の経営学・戦略硬直化のスパイラル・他
▷ 中川功一 研究業績リスト
▷ 「やさビ」学長中川について
近況 /「アカデミーの力を社会に」を掲げ、誰もが気軽に学べる完全オンラインの「やさしいビジネススクール」創立。
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目次

ビジネスモデルキャンバス

Business model canvas

  • 新製品・サービスを開発したのち、事業の全体像を明確化するために作成する。図を埋めることでビジネスモデルの全体像を設計することが可能になる。
  • まずは製品・サービスの「価値」を確認する。
  • 次にその価値を提供する「顧客」を定める。
  • その後「バリューチェーン」 にて価値をどうやって提供するかを設計する。
  • 最後に収支を計算して事業が成り立つかどうか確認する。

ブロックの書き込みは「価値」→「マーケティング」→「バリューチェーン」→「収支計算」の順で行う

関連ワード

ビジネスモデルキャンバスとは

簡単に言うと

ビジネスモデルキャンバスは、経営学者が太鼓判を押す、現時点で最善の事業プランニングツールです。正しく使えば、自然な思考順序で、自分のヴィジョンから最後には収支計画まで、抜け漏れなく新事業企画に必要なものを揃えられる技法です。

シリコンバレーでも日本でも、起業界隈では当たり前のように使われる手法なので=それくらいよく出来ている手法なので、イノベーションが求められる時代、皆さんにマスターしてほしいと願っています。

ビジネスモデルキャンバス誕生経緯

この手法は、経営理論家/起業家のオスターワルダーと、コンピュータサイエンティストのピニュールの2名の手により開発されたものです。自身の長年の起業やコンサルの経験や、経営理論の学習・洞察のなかから作り上げられました。

この手法が登場するまで、事業計画を理路整然と構築する手法はありませんでした。経営学の各種理論が、現状分析をしたり、社内状況を振り返ったり、様々な手法や知見を編み出していった中でも、「事業全体をデザインする」手法は、今だかつてなかったのです。

そんな中で登場したこの手法は、オスターワルダーたちが世界中で普及活動をするなかで、着々と広がっていきました。2010年には手法がすべて詰め込まれた書籍「Business model generation」が出版され、世界の起業家たちのスタンダード・メソッドとなりました。日本でも2013年に翻訳版が発売され、広がりを見せています。

こうした経緯を振り返ると、この手法の貢献は何と言っても「初めて、事業全体を総合的に構想することができる手法が世に出された」ことにあります。我々はその業績に感謝をして、この手法を最大限使って、事業構想の技能を高めるべきだと言えるでしょう。

新しい事業プラン「ビジネスモデル」を一から構想できることは、今日的なビジネス環境ではとても重要なスキルとなっています。その事業プラン構築において、現時点での最善の手法がこのビジネスモデルキャンバスです。

この手法では自然な思考順序で、事業プランとして必要なものを揃えていくことができます(ただし、原著では顧客から始めよとされるが、私自身は「価値提案がすべての起点である」という立場から、中心の「価値」から始める形を推奨します)。この順序の通りに文書やプレゼン資料を整えていけば、そのまま事業計画書となります。

従って、考えていく順序と、各要素の相互関係を正しく理解していないと、その価値を発揮しません(Case Studyを先に読んでもらったほうが腹落ちしやすいかもしれません)。間違っても左上からスタートしたりしないこと!また、使えばたちどころにアイデアが湧きだすような「アイデア出し」のツールでもありません。あくまで理路整然と、必要なパーツを必要な順序で思考して揃えていくための手法です。

効果的な使い方

使うべきシーン

新規事業を構想するとき

ビジネスモデルキャンバスは様々なシーンで使うことができます。オスターワルダーたちもそれを認めていますが、第一にはやはり新規事業を構想するときです。スタートアップにも、社内ベンチャーにも使えます!

自社を振り返るとき

自社分析にも使えます。この手法は、自分たちのヴィジョンやパーパスから始まって、マーケティング戦略やバリューチェーン構築、そして収支構造がどうなってるのかまで総合チェックできますから、自社がちゃんと編成されているかを確認するにも有効なのです。

企業分析

自社以外の会社の状態をチェックするときにも使えますね。ひととおり、ビジネスモデルキャンバスに整理していけば、いかなる会社についても、どのあたりに強みがあるとか、どこに課題があるということが、一目瞭然です。

戦略立案

自社分析や競合分析に使っていくことで、事業戦略を精緻に立てていくうえでの重要なインプットにもなります。

順番を正しく守る

ビジネスモデルキャンバスが力を発揮するための鉄則がひとつあります。正しい順番で思考することです。この手法が使えるも使えないも、ほぼこの1点に尽きます。わかった気になって使えてない人はまず間違いなく順番を守ってないです。

…と言いつつ、私のバージョンでは若干順番を変えているのですが笑、肝心かなめのところは、絶対に変えちゃダメです。

ビジネスモデルキャンバスというと、知ってる人はいくつかの四角いワクが連なっている絵をイメージして、はよあれ使え、と思うかもしれませんが、このあたりの前提のほうが正しく使う上では遥かに大切なのです…なので、さっさとHow toに入らず、じっくり説明させていただいているのです。

ビジネスモデルキャンバス実践

では、そろそろビジネスモデルキャンバスの使い方に入っていきましょう!

ビジネスモデルキャンバス:パワーポイント・PDFをダウンロード

まずは、ビジネスモデルキャンバスのテンプレート(ppt, pdf)を置いておきますので、よろしければぜひ活用ください!

事業のパーパスを定める(価値提案、VP:Value proposition)

さて、では進めていきたいと思います。実例と一緒に説明していきます。

最初のステップは事業のパーパス:価値提案を定めることです。

新しいことを始める際に、既存企業の邪魔をするのでは、意味がありません。既に他社がやっていることを自分たちがやったところで、誰も褒めてはくれませんし、事業としてもレッドオーシャンです。ですから、まずは「自分たちは、何を社会に提供しようとしているのか」を定義すること。

こういう商品・サービスなんです、では不十分。その商品が、他社と違って、どういう価値を新しく世に提供しているのか。そこを突き詰めて、自分たちがどういう価値を社会に提案しているのか、すなわち自分たちのパーパスを定義しておくのです。

たとえば、こんな例を考えてみましょう。あなたは長年ドイツで修業して、ドイツパン職人になれた。そして、日本に帰ってきて、自分の地元でドイツパン事業を始めようと思った。

あなたなら、どいうパーパス/価値提案を行いますか?

ドイツパンなんです、では売れないことは分かりますよね。説明になってない。これでは融資・出資も集まらない。仲間を説得し、顧客に違いを理解させ、地域社会に「あってほしい」と願ってもらえるような、パーパスを定めなくては。

たとえば

・ドイツの四季折々の食文化を伝えたい

・健康によく、循環型社会にも適する

こんなような他社との違いを明確にできたならば、地域社会でよく受け入れられ、顧客からも「こういうパン屋が地元にあってうれしい」と思っていただけるのではないでしょうか。

顧客を具体化する(CS: Customer Segment)

パーパス/価値提案が具体化すると、はたして何がよいのか。それは、顧客像が具体的になることです。ドイツパンの例を続けましょう。パーパスをよくよく考えたからこそ、あなたは今や、それなりに具体的にドイツパン屋さんのイメージを具体的にできたのではないでしょうか。

ですからそのイメージをしっかり持ったまま、次にはその価値の最大の受益者、すなわち最も典型的な顧客像(ペルソナ)を描くのです。

あなたが思い描いたドイツパン屋さんの具体的な顧客は、どんな顧客ですか?

私の例の場合は、こんな感じでしょうか。

もちろん、きちんとデータを集め、こうした顧客があなたの商圏にいることを確認することは必須です。具体的イメージをつかみ、それをファクトでも確認できたならば、かなり事業としてはポテンシャルが高まってくるはずです。

顧客に、どう届けるか:販路(CH: Channels)

顧客が具体化出来たら、次には、この人が自社商品・サービスを買ってくれるのはどこかな?が見えてきます。ドイツパンの場合で考えていくのが、分かりやすいですね。自社のパーパスを届けることができて、上記のような見識高い女性に売るためには…

郊外の住宅地にある一軒家のパン屋さん、でしょうか。

eコマースや通販ではドイツの文化を届けられませんし、駅前の商業施設などでは、たくさん売れるかもしれませんが、高級感や季節感が伝わりません。それは長期目線では事業の継続を苦しくしてしまうでしょう。スーパーやコンビニで売っても同様です。価値を届けるには、店舗型が必要ですね。国道沿いか、繁華街か、住宅街か…といった選択肢はあるでしょうが、落ち着いた雰囲気でマダムたちに来てもらうなら、住宅街がハマるでしょうか。

だんだん、コツがつかめてきたでしょうか。順番が、大切なのです。一つ前の要素をしっかり吟味しているから、次の要素が吟味できる。ボックスの配置や名前が大切なのではなく、この手法が使えるかどうかは、もっぱらこの順番を正しく使えるかどうかにかかっているのです。

顧客に、どう知ってもらうか:顧客関係構築(CR: Customer Relationships)

いかによい商品でも、知られていなければ売れてはいきません。知ってもらうことは、事業における大変重要な活動のひとつです。どう、関係を構築するか。また、構築された関係をどう維持するか。

この問いも、ここまでの3つを総合的に吟味するなかから、みえてくる。自らのパーパス、具体的顧客像、そして販路…これらを踏まえて、顧客に知ってもらい、またその後の関係を維持するための方法を考えてみましょう。

ドイツパン屋の場合はどうでしょうか?

顧客はマダムなわけですし、住宅街のパン屋さんに来てもらおうと思うならば、地元の情報誌や折り込みチラシなどが有効でしょうか。また近年では、地元のお店もインスタやWebで探すことが増えています。その意味では、インスタの運用やWebマーケティングも大切になりますね。

一度来てくださった顧客には、インスタのフォロワーになっていただき、定期的に、オシャレなパンと店内の写真などを、四季折々で流していけば、お客様は喜んでくださるのではないかと思います。

ここまでが、ビジネスモデルキャンバスの右サイドです。どういう価値を、誰に、と考えて、その間をどういう手段で結ぶのか、と考える。事業のマーケティング側の基本形が、ここに出来上がるわけです。

オペレーションのデザイン

主要資源(KR: Key resources)と主要活動(KA: Key activities)

事業を計画するうえで、次に考えなければならないのは、どうやって価値を生み出すか、です。価値あるものを生み出し、顧客の手元に届けるまでのオペレーションを設計しなければいけないのです。

このとき、まず考えるべきは、自分たちはいかなる強みに立脚して事業を行うか、です。現代ビジネスの基本形は、なるべく他社に頼る、です。自分たちはメインの活動に集中することで、リーンな(lean:スリム体系の、という意味)事業組織にする。コストを軽くし、かつ他社の強みを活かすのです。

でも、あれもこれもアウトソースする中でも、自分たちの仕事として放棄しちゃいけないところがある。それは、価値を生む上で一番鍵となる部分です。

ドイツパン屋さんの場合。ドイツの食文化を届ける、という価値を届けるうえで、自分たちが集中すべきところは、どこかと言えば…

パン作り。季節に合わせた新作パンの開発。その魅力を最大限に伝えるための店内体験。

このあたりが、自分たちがやるべき主要活動だということになります。

この主要活動については、十分な資源を蓄積し、競争力の高い状態にしておかなければ、類似のサービスをされたら敗北してしまう。ドイツパン屋の場合には、まさにパン作りの技術、開発の知恵・アイデアなどはしっかり磨き続けなければいけませんね。これが、主要活動にリンクした、主要資源となります。

主要パートナー(KP: Key partners)

主要活動・主要資源を明確化したら、その他の仕事で、「餅は餅屋」で任せるべきプロの仕事は外部のプロに任せていきます。

ひととおり、事業活動を行うために必要な業務を書き出していきましょう。

それらを、内部でやるか、外部でやるか、吟味していく。

パン屋の場合。原材料作り、店舗の設計、生産設備や店内什器、接客、チラシ、Webマーケティングなどの仕事があるでしょうか。これらを、仕分けしていくのです。

原材料 → 自分たちでライ麦を作るのは困難なので、外部調達。

店舗設計 → 設計は自分のアイデアも入れて、外部の会社に建築は依頼。

生産設備や銃器 → やはり自分のアイデアを入れるが、基本は調達。

接客 → 顧客サービスの要になる。自分だけでは時間が足りないので、信頼できるパートタイマーさんに任せる。

折込みチラシなど地域営業 → 知識のある専門業者に依頼。

Webマーケ → 知識有る専門業者に依頼。

こんな感じでしょうか!かくして、事業を営んでいくうえでの、主要パートナーが決まってくるのです。

これが、ビジネスモデルキャンバスの左サイド。誰と一緒に、どう価値を生み出すかが描かれました。こうして左から右まで、価値がつくられ、それが顧客に届くまでのフローが描かれたのです。(なおこの図では、「どういう手段で」のところを中川のオリジナルで、すこし細かくマーケティングを4Pに分けて分析する形を採用しています。ご参考まで!)

収支を計算する

収益の流れ(RS: Revenue Streams)

さあ、最後の仕上げです。先ほどの図、価値提案から右側を見ていけば、どういう顧客に、どんな手段で、どういう品を届けるかが描かれています。これらの情報に基づき、どれくらいの売上が見込めるかを、計算してみましょう。

これから始める事業であれば予測を、既に動いている事業であれば現状を書きましょう。また、既に動いている事業の場合も、改めてここに書き出したマーケティング策を踏まえるなら、本来どれくらいの収益力があるかを計算してみて、そのギャップを分析してみるのもいいでしょう。

ちなみにドイツパン屋の場合、

パン1個 500円 × 一人当たり2.5個 × 1日50人 で、日商62500円という数字になります。これを25営業日行うと、156万2500円という計算になります。…ちょっとこれは理想的すぎる数字かもしれませんね。外食店舗で1日5万円を超えるのはなかなか至難のわざだと言われています。

コスト構造(CS: Cost Structure)

あとの流れはお分かりだと思います。今度は図の左側に注目し、自分たちでやること、他社に任せることを総合的に考えて、どれくらいの費用になるかを計算する。

コストを考えるにつけても、なるべく外部委託してしまうのがいいはずです。自分たちで抱え込むほどに、固定費が大きくなり、損益分岐点を超えにくくなります。

ドイツパン屋の場合、変動費はパン1つあたりおよそ価格の3分の1くらいとされますから、およそ3分の1として45万円。賃料10万円、人件費30万円、水道光熱費10万円、広告費5万円とすると、コストは98万1250円となり、利益はおよそ56万円ということになります。

完成

以上で、ビジネスモデルは完成です。

ここで注目すべきは、最終的に出てきた利益お数字が、何を意味しているか、です。皆さんは、この利益たるものは何だと思いますか?

事業を構想した自分の報酬。それもあるでしょう。

それと同時に、この利益というものは、「●●市にドイツパン屋ができたこと」が生み出した、正の経済的価値だともみることができるわけです。

こうして、社会に新しい事業が生み出されるほどに、社会全体として価値が増え続け、人々の幸福度が高まっていく…というのが、経済学/経営学の基本思想なのです。

構成要素の見方のコツ

とはいえ、ここからが大切です。ひとまず大枠の形を整えたうえで、ここからビジネスモデルを磨き上げて、より儲かり易い事=より社会的な価値の高い事業に育てていくのです。その時の着眼ポイントを紹介します。

鳥の目・虫の目・魚の目

これは、色々な見方をしようというときに参考になる3つのルールです。この際ですからぜひ知っておきましょう!

鳥の目

大空から俯瞰する。全体を眺めてみて、どこか欠いているところはないか、全体のバランスはどうかを見直してみる。

虫の目

多くの虫が複眼を持っています。そこから取って、虫の目とは、違う見方をしてみよう、ということです。まずパーパス視点から見たら、次は金の目線から見る。次には顧客から見る…といったように、視点を変えて問題が無いかを確認します。

魚の目

魚は、流れの中にいる生き物です。魚の目とは「流れを読む」ことです。時流に乗っているか、無理筋を通そうとしていないか…そのような視座も、ビジネスモデルキャンバスには必要なのです。

ビジネスモデルキャンバスの例:スターバックス

スターバックスを、ビジネスモデルキャンバスでまとめると、どうなるか見てみましょう!

なお、2015年からは米国本社によって完全子会社化され、非上場となったため、財務データは2014年度のものを表示しています。

スターバックスの社会への価値提案は、サードプレイスであることがよく知られています。自宅とも、オフィスや学校とも違う、第3の場所。本を読んだり、作業をしたり、あるいは単にくつろいだり。あなただけの第3の居場所を作ってほしい、がスターバックスの中心的価値です。その場を作り出すための媒介が、コーヒーです。

この価値の最大の受益者は、ミドル層の男女です。自宅とオフィス以外の場所を必要としている人たちはまさにこの人たちです。郊外にはそうした場所はいくらもある中で、都市部のひとには心のオアシスがなかなかない。そんな中で、落ち着きを与えてくれるコーヒーショップが求められているのです。

この顧客に刺さるマーケティング策はといえば、好き嫌いをつくらせないために、幅広い飲料・食事を提供することが第一です。安ければ幸せなわけではないので、価格は少しお高めでいい。むしろ、くつろぎを買いにきているので、安い価格でドヤドヤするよりは、限られた席数でゆっくり過ごすために、少し高めの値段でよいのです。

スターバックスの経営のポイントのひとつは、広告をまったく打たないことです。デ・ブランディングと呼ばれます。名前を全面に打ち出さず、景観や社会に溶け込む。それによって、広告を全く打たずに顧客が足を運んでくれているわけですから、たいへん上手な方法だと言えるでしょう。

オペレーション戦略側をみると、自分たちがしっかりやらなければいけないのは、コーヒーの品質・新作開発・そして空間の演出です。この価値の本質部分をしっかり強みとして磨いていくことが第一です。それ以外の活動は外部に任せればよいわけですが、事業モデルがシンプルであるため、パートナー関係も材料卸や設備業者、物流業者などごく限られた数に絞られており、マネジメントしやすい組織であると言えます。

こうした事業活動の結果として、2014年時点で、日本で1256億円の売上を稼ぎ、費用としても1147億円を払って(それだけ国内に価値を配分してもらったうえで)109億円の利益を稼いでいます。稼ぎ過ぎてもいないし、儲かっていないわけでもありませんから、費用と利益のバランスも良いと考えることができます。

事例紹介

タピオカミルクティー

■ここでは、一世を風靡したタピオカミルクティーを素材に、ビジネスモデルキャンバスの作り方の一例を紹介します。

■まずは世の中に提案する価値を考えます。映えとひとときの話題提供です。

価値を考えると自然と顧客が定まります。メイン顧客は女子中高生となるでしょう。顧客に知ってもらう最適な関係構築法はインスタグラムとなり、最適な販路は学生が通る路面店であることもおのずとみえてくると思います。

■一方で事業活動はどうでしょうか。価値が「映えと話題」なのであるから、自分たちがやるべき活動は映えと話題をつくることになります。具体的には店舗デザインとバズマーケティングが活動になり、そのための資源を構築します。

■協力者としては、タピオカや茶葉、牛乳などはすべて調達になります。また、バズマーケティングのためにはインフルエンサーなどの協力も必要となってくるでしょう。このような順番でビジネスモデルキャンバスを埋めていくのです。

参考動画・本

以上が、ビジネスモデルキャンバスの概略説明となりますが、最後に、皆さんの参考になるような本や動画を紹介しておきましょう。

本としては、原著にあたるのが一番です。ぜひ、こちらを手に取ってみてください。
AMAZON ▶︎ ビジネスモデルジェネレーション

動画解説としては、手前味噌ですが、私の動画がたぶん一番分かりやすいです。

動画では「タピオカミルクティー屋」で議論をしていますので、タピオカ屋さんは儲かるのか?という視点でも見てもらえたら幸いです!

著者・監修者

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