今回の延長戦は佐々木彩夏さん! 『日経エンタテインメント!』での連載『新・ももクロ61分3本勝負』は、ももいろクローバーZのメンバーが対決する人気コラムです。日経エンタテインメント! 特設サイトでは、その“延長戦”を掲載しています。現在発売2024年1月号では、11月に開催されたファンクラブイベント、新体制になった浪江女子発組合、そして23年で印象に残っていることを聞いています。延長戦ではスターダストプラネットのアイドル10組が集合した「スタプラアイドルフェスティバル~秋の新曲収穫祭~」、そして10月にリリースされた新曲『誓い未来』について、佐々木さんとグループの生みの親である川上アキラ氏に聞きました。
はっきりしてきた後輩グループの“らしさ”
――10月29日にはスターダストプラネットのアイドルが集合する「スタプラアイドルフェスティバル~秋の新曲収穫祭~」を開催。登場順はくじ引きで決める形式でしたが、ももクロがトップバッターに。
佐々木 ラッキーって感じでしたね(笑)。いつ来るのかハラハラしなくて済むし、最初か最後が印象に残るとも思いますし。それにトップバッター、大好きなんで。
川上 セットリストはあーちゃん(佐々木彩夏)が決めたんだよね。
佐々木 新曲をやらなきゃいけないルールだったので、(24年1月から流れる予定の)ファッションセンターしまむらのテーマソングは決まっていたんですけど、『誓い未来』も新曲だから入れて。
――1曲目の『MONONOFU NIPPON feat. 布袋寅泰』は?
佐々木 後輩たちの勢いに負けない曲を入れたかったので選びました。次の『あんた飛ばしすぎ!!』は、2019年のスタプラフェスの時、声帯炎で他のメンバーに歌ってもらったじゃないですか。だからスタプラフェスのイメージがあるなって。最後の『オレンジノート』は、スタプラフェスに来る人たちは好きだろうなと思って入れたんです(笑)。立ち位置が分かるように暗転しないで明るいまま移動する演出をしたんですが、そうしたらみんなが思った通りのリアクションをしてくれて、しめしめと思ってました(笑)。
――改めて、それぞれの個性が出てきましたよね。
佐々木 毎年毎年、自分たちの個性、グループらしさがはっきりしてきましたよね。私たちの次にライブをした、ばってん少女隊を見て「大きくなったな」って(笑)。メンバーの性格としては柔らかかったり静かだったりする子が多いイメージですけど、スタプラフェスでは毎年、挑戦的なパフォーマンスを見せてくれるので、そのギャップがすごいなって。
川上 俺はAMEFURASSHIの時の客席の反応が、1月のスタプラフェスとなんか違ったのが印象的だった。やっぱり浸透してきているだろうなって。
佐々木 自分たちのパフォーマンスはこれだっていう自信にあふれたライブだったんだと思う。私はアメフラの子たちと頻繁に会うし情報も入ってくるから変わった印象はあまりなかったんですけど、みんなの反応からパフォーマンスがすごくレベルアップしているんだなって思いました。
あと、TEAM SHACHIがリハーサルの時からすごかった。
川上 そうなの?
佐々木 私たちと後輩の間を取り持とうとしてくれて、本当に中間管理職みたいでした(笑)。裏でもすごい盛り上げて楽しいムードにしてくれるし、ライブでも盛り上げるぞってエネルギーを感じさせるし、先輩として余裕もある。「ああ、これがシャチらしさなんだな」ってすごく感じました。
――それぞれのパフォーマンスの後は、『スペシャルメドレー』の後、全員で歌う『We Are “STAR”』で締めました。
川上 改めてこういう形のライブができて、最後に全員で一緒にパフォーマンスを見せられるというのはいいですよね。
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――スタプラフェスでも披露した、10月配信リリースの新曲『誓い未来』は、作詞作曲がゆずの北川悠仁さんということでも話題ですね。
川上 ももクロのボイストレーニングを見てくれている岡田実音先生が北川さんも担当しているんです。北川さんとのお仕事ということで、キングレコードのA&Rもいつも以上に力が入ってましたよ(笑)。
佐々木 2023年にリリースした15周年曲は、ファンのみんなへの感謝やメッセージといったところを大事にした、15周年の歴史を感じられる楽曲というのが共通したテーマだと思うんです。そのつながりで、北川さんにこういう曲を書いていただけたのが、すごくうれしかったですね。曲を聴くと、イントロとか「ゆずだ」って思うじゃないですか。そういう曲をももクロに分けてくれた、「ももクロが歌っていいよ」と思ってくれたことがうれしいなって。
ただ、この曲をももクロっぽく歌うには、私たちらしさみたいなところで消化しないといけない。曲が壮大すぎて、どうなるのかって最初は思いましたね。
今の私たちらしさも出ていますよね。これまでは走り抜けるみたいなイメージだったけど、15周年を迎えて一歩一歩踏みしめながら歩いているみたいな部分を、今の私たちらしさとして、皆さんが受け取ってくれたらいいなって思います。
川上 それと、この曲は振りがいいんですよ。振りが出来上がってきた時、夜遅かったんだけど、(振り付けを担当した)Annaさんに連絡しちゃったくらい、振りが良かった。やるほうは大変かもしれないけれど。
佐々木 今までとは違う、ちょっとバレエっぽいような振り付けだよね。激しいわけじゃないんですけど、いつもと取る音が違ったして、振り入れは大変でした。
川上 やっぱりそうなのか。でも、あの振りが入ることで、ももクロの曲になったと思いましたね。ぜひライブで見ていただきたいです。
日経エンタテインメント! 2024年1月号
発売日 2023年12月4日(月)
特別定価 890円
表紙 日向坂46
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