トップ俳優の一人として活躍を続ける松坂桃李も現在33歳。俳優の世界でいえば、歴の浅い若手や子役を引っ張っていく存在になると考えられる。2022年5月13日に公開された広瀬すずとのW主演映画『流浪の月』の現場で、松坂桃李はどのように撮影現場に立ったのか。「休むために仕事をする」という意識を持つ、30代からの働き方とは。

※日経トレンディ2022年6月号より。詳しくは本誌参照

トップ俳優の一人として活躍を続ける松坂桃李の30代からの働き方とは
トップ俳優の一人として活躍を続ける松坂桃李の30代からの働き方とは
俳優 松坂桃李
1988年10月17日生まれ、神奈川県出身。2009年、スーパー戦隊シリーズ第33作「侍戦隊シンケンジャー」の主人公・志葉丈瑠/シンケンレッド役で俳優デビュー、同作の劇場版で映画デビューを果たす。以降、様々な映画やテレビドラマに出演し、主演も多数。12年公開の映画『ツナグ』で第36回日本アカデミー賞新人俳優賞、19年公開の映画『新聞記者』では第43回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞している。今後の待機作には、映画『耳をすませば』(22年秋公開予定)がある

 20歳で俳優デビューして以来、数多く映画やドラマで主演を務めるなどトップ俳優の一人として活躍を続ける松坂桃李も現在33歳。30代となると、仕事やプライベートでも大きな変化を迎える人が多い。仕事では、多くの人が組織やチームの中で責任ある立場へと移行していく。俳優の世界でいえば、歴の浅い若手や子役を引っ張っていく存在になると考えられる。

 2022年5月13日に公開された広瀬すずとのW主演映画『流浪の月』の現場で、松坂桃李は主演としてどのように撮影現場に立ったのだろうか。また、これからの演技や活動に、どのように取り組んでいこうと考えているだろうか。

——20歳でデビューし、現在33歳です。松坂さんは様々な変化を経験した今、仕事への向き合い方に変化は生じていますか?

 意欲的に作品に取り組みつつも、無理のないペースでやっていけるかということが、今の自分の課題だなと考えています。一つ一つの作品にじっくりと取り組むことによって、どういう結果が生まれるのか。また、作品への向き合い方が変われば、芝居そのものも変わると思います。

無理のないペースで、一つ一つの作品にじっくりと取り組む
無理のないペースで、一つ一つの作品にじっくりと取り組む

——無理のないペースということは、演技以外のことに向き合う時間も生まれるかと思います。3月には絵本作家の長田真作さんとのコラボレーションで絵本『まろやかな炎』(303 BOOKS)を発売されました。演技以外の時間の過ごし方は変わりましたか?

 そうですね。今までは「仕事のために休む」という感じだったんですけど、それを「ちゃんと休むために仕事をする」っていう考え方に変えていくというか。それによって、自分のプライベートの時間と仕事の時間をちゃんと両立できているなと思います。でも、どういう結果が生まれるのかは、まだ自分の中で明確ではないのですが。

 「仕事のために休む」ことと「休むために仕事をする」ことって言葉は似ていますけど、捉え方というか、意味は違いますよね。前者は体を休めたり、体をつくるというイメージですけど、後者は心のゆとりが出て、色々なことに目を向けられるようになるかなと思います。そんな生活の中で、新しい経験ができれば仕事に生かせるかもしれないし、新しい人との出会いが全く違うジャンルの仕事につながったりするかもしれない。だからこそ、「休むために仕事をする」という意識を持って、プライベートの時間を大事にしていきたいなと思います。

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