企業公式Twitterアカウントの「中の人」が運用の秘訣を語る本連載。前回、セガグループの4回目では、企業トップが登場することも珍しくなくなった公式アカウントの役割の変化について取り上げた。第5回は、公式アカウントとフォロワーの関係性の構築について、事例を交えて紹介する。
2．中の人の仕事は、フォロワー同士をつないでコミュニティーを形成すること
3．ファンミーティングは体験参加型にして楽しんでもらいながらご意見を傾聴
先週（2019年9月12～15日）は「東京ゲームショウ2019」（TGS2019）でした。4日間フル稼働でしたね。おつかれさまでした。
4日間、セガブースへのご来場、配信のご視聴、ありがとうございました。おかげさまで、「日本ゲーム大賞2019」の年間作品部門で『JUDGE EYES：死神の遺言』が優秀賞を受賞。そして、セガゲームスから『龍が如く７ 光と闇の行方』『新サクラ大戦』、アトラスから『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』『十三機兵防衛圏』の計4作品が「フューチャー部門」を受賞しました。いずれも10月から年明けにかけて発売を控えている大型新作です。ご期待ください。
セガ公式Twitterでは、開催前日に「東京ゲームショウお役立ちリンクまとめ」として、会場マップや、自社のみならず他社の特設サイトリンク集もまとめられていました。また、JR海浜幕張駅から幕張メッセまでの行き方が分かる字幕付きの早送り動画も公開されていました。
幕張メッセまでの行き方は3日目（一般公開日初日）の朝に投稿したのですが、前日2日目に、花王アタック（お洗濯全般）アカウントの「中の人」が、総武線の幕張駅で降りて動揺しているツイートを見かけたので、「これは同じように迷う人がいるだろう」と思って作りました（笑）。
TGSのまとめや道順動画がそうであるように、セガ公式のツイートは、ユーザーファースト、フォロワーファーストを意識されているように見えます。
当社はグループミッションとして「感動体験を創造し続ける」を掲げています。製品・サービスを受け取った人が感動体験をする、笑顔になる。そこに我々の価値、存在意義があるという考えがベースにあります。新しい製品やサービスを生み出すことを事業としていますが、それら製品やサービスによって提供される体験価値を大切にしています。これは社内の研修やイベントでも繰り返しすり込まれます。なので、公式SNSの投稿も、「このツイートをフォロワーがどう受け止めて感じてくれるか」をやはり意識しますね。
例えば成人の日。この日の企業アカウントはだいたい「当社のこの商品が発売20周年です」と投稿する機会になっていますが、セガでは成人の日を迎える20歳の皆さんが子供の頃に夢中で遊んだものは何だろうと考えて、「オシャレ魔女 ラブ and ベリー」のキャラクターに晴れ着を着せた画像を載せて、お祝いのメッセージを投稿しました。
2017年の成人の日から投稿して3年目になりますが、19年1月はリツイートが2万2000件超、いいね数は5万2000件超。幼少時の憧れのお姉さんからのメッセージに、「これだからセガは大好きなんだよ」「粋だね」「なつかしい」「これでコーデに目覚めました」「今もカードを持っています」と多くの反響がありました。『甲虫王者ムシキング』とともに、ダウンロードして組み立てられるペーパークラフトも用意しました。
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