画像のファイル形式には表1のようにいろいろなものがある。まずは基本から解説しよう。

【主な画像ファイル形式の特徴】
表1 例えば写真にはJPEG、イラストにはGIFが向くなど、各画像ファイル形式には得手・不得手がある。圧縮・非圧縮の違いや、可逆・不可逆など圧縮方法にも違いがある。用途に応じて使い分けよう
表1 例えば写真にはJPEG、イラストにはGIFが向くなど、各画像ファイル形式には得手・不得手がある。圧縮・非圧縮の違いや、可逆・不可逆など圧縮方法にも違いがある。用途に応じて使い分けよう
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 コンピューターでは画像を点(画素、ドット、ピクセル)の集合として取り扱う。性能の低い昔のコンピューターでは白黒画像しか扱えず、各画素を黒が0、白が1の1ビットで表していた。これを格子状に並べて表現した画像をビットマップ(bitmap)と呼び、BMPという名前の由来になっている。

 時代は変わり、カラー画像を扱うようになると、各画素に数ビットを用いるようになった。赤(R)、緑(G)、青(B)の光の三原色の輝度を、数段階の階調で表す(図7)。昔はRGB計16ビットという仕様もあったが、最近ではRGBそれぞれの輝度を8ビット(計24ビット)で表現するフルカラー(トゥルーカラー)画像が主流だ。現在のビットマップはこれ。また、ファイル形式にかかわらず、いったんソフトで開いた画像はメモリー上でこの形で処理される。

【BMPはドットの輝度情報をそのまま保存している】
図7 BMPは各画素(ドット)の輝度情報をそのまま保存する。各画素は赤(R)、緑(G)、青(B)の輝度情報を持ち、輝度は256階調(2の8乗=8ビット)で表現される。例えば1024×768ドットの画像では、1024×768×3バイトのデータ量となる。非圧縮のためファイルサイズは膨大になる
図7 BMPは各画素(ドット)の輝度情報をそのまま保存する。各画素は赤(R)、緑(G)、青(B)の輝度情報を持ち、輝度は256階調(2の8乗=8ビット)で表現される。例えば1024×768ドットの画像では、1024×768×3バイトのデータ量となる。非圧縮のためファイルサイズは膨大になる
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 8ビットの場合、階調は2の8乗で256段階ある。RGB3色の組み合わせは256の3乗で1677万7216通り。つまり、1画素で表現できる色数は約1670万色になる。これだけの色数があれば、人間の目には自然界のすべての色を表現できるように映る